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「POLは人材じゃなくてLabTechの会社です」POL加茂倫明さんの目指す世界観とは(前編)

楽しく働く人を応援するメディアQ-SHOCKをご覧の皆さん、こんにちは、ROYです。理系学生の就活、さらには研究領域をテクノロジーでアップデートする会社POL。今回はそのPOLの創業者の加茂倫明さんに取材させていただきました。起業に至るまでの経緯、POLという会社の思想についてお話いただきました。前編と後編に分けて記事をお届けしますのでお楽しみください。

 
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プロフィール

 

加茂 倫明 (Michiaki Kamo)

1994年京都生まれ。東京大学工学部3年(休学中)。高校時代から起業を目指していた。WHITEPLUSPEAPRA(シンガポール)、Reproでのインターンを経験。その後、2016年9月株式会社POLを設立。理系学生のダイレクトリクルーティングが可能な『研究室と所属学生のデータベース『LabBase』 ・研究の未来をデザインするメディア『Lab-On』 ・産学連携を加速する研究者データベース『LabBase R&D』を手掛ける。

 

社長直下でひたすら思考を磨き続ける~仮想起業~

ー初めてインターンを探す時、多くの人が迷うと思いますがどうやって1社目インターンを探しましたか?

最初の一社目はたまたまです。ベンチャーがいくつか集まって、インターンについてプレゼンをやってくれるイベントに参加した時に見つけました。ヤフーの社内ベンチャーやクラウドワークスなどイケイケ系のベンチャーも参加してて、みんなそこに群がってました。

でも僕は一番小さい会社で働くって決めてました。なんでかっていうと、その方が社長の下で働けるから。その時の感覚ですけど、会社の中で社長が一番優秀やから、できるだけ社長の近くで働いた方が社長ってどんな動きしてるか見えたり、刺激や学びも得られたりできるだろうと思ってました。だからWHITE PLUSを選びました。そこで1年くらい働きましたね。

 

ー実際社長の下で働いてみてどうでした?

めちゃくちゃ勉強になりました。社会出たことがなかったので、まず「仕事とは」ってところから勉強になって。社会人として基礎である、目的を常に意識して、仕事を振られたらまず目的を確認するとか、本質は何かを考え抜くとか、約束を守るとかそういった当たり前のことをまず教えてもらいました。

WHITE PLUSは社長の直下で2つ事業がすでにあって、僕は次3つ目に事業を何やるかひたすら考えるってことをしていました。その時、いろんな切り口で市場についてとかを調べて、社長に新事業をプレゼンして、ボコボコにされてまた磨いてってことを繰り返しまくりました。そこでいろんな企業のことも調べましたし、いろんな市場のことも調べたので、仮想起業というか自分が起業した時と近い動きができたんじゃないかなと思います。

 

ー2社目以降はどういう戦略で選ばれました?

2社目に選んだのはREAPRAって会社です。SMSの創業者の諸藤周平さんがSMS辞めてシンガポールで作った、立ち上げて間もない会社です。自分の起業したいって思いは1社目のとき100%に近づいたので、じゃあその起業するそれまでの準備として、出来るだけ成功角度上げられるような動きをしようって考えてました。

その中でいろいろ検討する時、軸としてグローバルで絶対やりたいっていうのがありました。REAPRAのやろうとしていたことは、東南アジアで伸びそうな領域をひたすら諸藤さんのマネーを入れながら事業を作り、投資をしていく。いきなりコングロマリットを作っていくみたいなことをしてました。また、諸藤さんの作ったSMSって会社は本当すごい会社だと思っていて、それを作った諸藤さんの近くで働けるっていうのはめちゃくちゃ僕の思考を磨けるなと思って選びました。

ただ、ビザの都合で半年しか向こうにいられなかったのでそれで帰ってきました。その時も起業するか迷いましたが、まだやりたいこと、取り組みたい事業がなかったので、見つかるまではインターンしようと思いました。もし、やりたいことが見つかったらやらない理由を探さずに起業しよって決めて3社目のインターンしました。

3社目を選ぶ時wantedlyで100社くらい会いに行きました。学生でベンチャーでシンガポールで事業作ってましたって言うとだいたいみんな会ってくれましたね。そうやって学生の立場を最大限生かしてひたすら社長に会いました。

そうやって会っていく中で一番自分に期待してくれてて、でかい仕事任してくれて、かつ一番きつそうなところを選ぼうと思ってRepro選んだって感じですね。

僕は人が成長するためにコンフォートゾーンを抜け出すことがめっちゃ大事やなと思ってます。人って居心地が良かったり楽だったりする方に流れがちですけど、それだと成長しないなと思っていて。だから自分が厳しいなって思うとことか心地良くないとこに飛び込んで行こうと考えてました。

ただ、Reproに入る時、やりたいこと見つかったらすぐ起業しますとは言ってあって、それが思ったより早く来ちゃって。3か月でやめることになって本当申し訳なかったです。

 

就活っていうのが初めて自分でする意思決定

 

ーどういうきっかけでPOLを設立されましたか?

まず、前段として、何のために起業したいか、どういう会社作りたいかって人によって様々だと思います。

僕の場合、単純にでかい会社作りたいだけじゃなくて、ひたすら社会にとって意義のある事したいって思ってました。僕たちの会社によって、社会が変わったり誰かがめちゃくちゃ喜んでくれたりする。それでかつ僕が死んだ後もそれが余波を残し続けるみたいなところに僕は生きる意義を感じてます。

そういう会社を作りたいってなった時に、1社目のインターンで散々どこのマーケットが伸びるか調べましたが、やっぱり一番は何をすれば社会にとって役に立って、何に対して僕が心の炎を燃やせるかというか本気になれるかっていうのが大事やなと感じてました。

そんな中で自分のやりたいことが見つかった経緯を言うと、僕の理系の先輩が研究忙しすぎて就活できず、推薦で行ける会社でいいやみたいな感じで結構適当に就職決めようとしてたんですよ。そもそも行こうとしてた会社があまりイケてないなっていうのもあったんですけど。とはいえ、決め方自体も推薦っていう自分の意志と関係なく絞られた選択肢の中であんま考えず選んでしまうのが機会損失あるし、不幸せなんじゃないかなって感じてました。

そこの選択肢を広げたいって思いでこういうサービスあったらいいんじゃないかって考え始めたのがPOLの始まりですね。

 

ー理系の学部の中にいると就活に対してあまり不安を覚えない人が多いように感じますよね。

それはそうだと思います。やっぱり推薦があるからあんまり就活しなくてもなんとかなる感はありますよね。あと売り手市場だから大半の人はまあまあ良いって言われる企業に就職できるんですよね。あんまり不安を覚えないっていうのは至って当然だなって僕は思います。

もっと根本的なところでいうと日本って、あまり自分のしたいこととかに本当に向き合って、かつ、覚悟を決めて意思決定しなくても生きてこられる社会なんですよ。つまり、学校教育もそうですし、親に言われつつ、初期進路を決めていく。大学の偏差値が高いとか、みんなここ行くから僕も行くとか、そういうのに流されがちなんですよね。

だから就職っていうのが初めて自分でする大きな意思決定だと思うんですよ。それまで自分でいろんなことを考えたりとか、僕みたいにどういう人生だったら成功なのか、自分にとって成功なのかっていうのを考えたりする機会があんまりないんじゃないかなって思います。これは結構課題かなって思います。

 

ーその中でPOLのサービスLabBaseの位置づけみたいなところを言うと?

やっぱり理系学生って文系に比べても、すごい視野が狭いっていう部分があって。それは研究室という狭いコミュニティにいるので、なかなか研究室の外の人と会う機会が少なかったり、あとはみんな推薦で行けるから、就活に対する切迫感があんまりないのもあって、より閉鎖的な思考、狭い視野になってると思います。

そこに対してLabBaseは研究を頑張って、それを書いておけば、それを評価してくれる企業からどんどん選択肢が広がっていきます。そうやって推薦で行ける会社以外にも面白い会社がいっぱいあるんだなって視野が広がると思ってます。僕らは全理系学生がLabBaseで就職しろっていうのは思ってなくて、ただ推薦以外にもこんな面白い企業あるんだって気付いてもらう。その中でいくつか広がった選択肢の中で自分が一番したいことなんだろ、行きたいとこはどこだろうって考える。それで意思決定してほしいって感じです。

 

理系学生の就活意識や推薦が競合です

 

ー今学生アンバサダーを置かれて営業されていると思うんですけど、そういうことを嫌がる教授もいるようなイメージがありますが大学から何か反応あったりしますか?

仰る通りで、研究してる方とか教員さんってあんまり就活とかに対してポジティブなイメージをもってないっていうのはあるんですよね。

でも比較的僕らは支持してもらってます。理由は2つあると思っていて、まず1つは、僕らが大学や教員さんに説明する時って「就活サービス」です、じゃなくて「就活しなくていいサービス」ですって言ってます。言い方の問題なんですけど。

彼らが嫌なのって、就活期間中に研究がおろそかになるのがすごい嫌なんですよね。僕らは研究を頑張って、それを書いておけば選択肢が広がるので、自分で合同説明会とか行かなくてもいいですよって、そういう言い方をしてます。そこは教員さんからしてもいいねっていう感じになってます。

もう1つは自社をどういう会社と位置付けているかっていうのがめっちゃ大事だと思っていて、僕らは就活サービスの会社じゃないんですよ。人材系の会社じゃなくて、LabTechの会社です。LabTechの会社は研究関連の市場をテクノロジーで変えていく、研究関連の課題を解決していく会社と定義しています。だからLabBase以外にもLabBaseR&Dっていう産学連携のマッチング事業とか、今後ほかにも事業とか出してったりします。そういった大学に寄り添った形の事業をしていく会社なので、そのビジョンも含めてストーリーをお話しするといい会社だなって思ってもらえる。だから普通の人材系の会社が同じような戦略を取ろうと思ってもやっぱりそこはうまく行かなくて。このサービスとかストーリーだからこそいけてるって感じですね。

今は教授さんと仲良くなってその研究室全員登録してもらうってこともやってます。理系学生って就活意識があんまり高くないのでどこのサービスもユーザーを集められずに苦労するんですけど、僕らは研究室に訪問して学生からの口コミで登録してってもらってるんですよ。だからうちにしか登録してないって層がめちゃくちゃ多いです。

POLの登録してもらう時に他にどういう就活サービスに登録してますかってアンケートを取っていますが、40%以上はうちしか使ってないです。従来推薦とかOBの紹介だけで決めてた人たちを取り込んでいるので、シェアは今めちゃくちゃすごいですね。

 

ーオフラインでサービスを広げるって新しいですね。

就活意識が顕在化していない層を集めるのはそれしかなかったっていうのはありますね。獲得単価でいうと一度試しましたが10分の1くらいで集められます。人材系の普通のサービスに比べて利益構造が全然違うんですよ。ユーザー獲得の広告に一切かけてないっていう。だから競合っていうのは全然考えてなくて、もはや学生の意志、意識とか推薦が競合です。

僕たちでいうと理系の人材では勝ち筋がもう見えていて、今だいたい日本のトップ10の理系大学の院生の30%くらい使ってもらってます。過半数の人が登録してくれてたらあとは継続的に人が入ってくるので、僕らはもうすでに次のところ、人材以外で新規事業LabBaseR&Dっていう産学連携のマッチング事業を進めてます。人材以外、周辺領域をどう攻略していくか、あと人材でいくと新卒から中途にも広げるのでそこをどう繋げていくかを今考えているところです。やりたいことはまだまだいっぱいあります。

 

ーありがとうございます。前編は起業に至った経緯と、POLがどう理系学生や大学と向き合っているかお話いただきました。後編ではPOLの思想について聞いていきたいと思います!

 

 

by
早稲田大学の基幹理工学部3年生 現在Q-SHOCKのSHOCKERとして活動中。また学生就活コミュニティを友達と立ち上げ運営中。 趣味はサイクリングと読書
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