楽しく働く人を応援するメディア

もっと楽な転職活動を実現し、人材紹介市場のリプレイスを目指す松本社長へインタビュー

みなさん、こんにちはDARSです。今回は、あらゆるHR系サービスが乱立する昨今の中で、人材紹介市場のリプレイスを目論む起業家を取材しました。HR系ビジネスに携わる方や転職を考えたことのある方は必見の内容です。是非お読みください。

プロフィール

 

松本 直樹(Naoki Matsumoto)

兵庫県出身、26歳。高校時代は名門報徳学園野球部に入部するもすぐに退部。同志社大学卒業後、株式会社SHIFTへ入社し外資系大手SIer案件にてオフショアへのテストアウトソーシングのコンサルティングを行う。新卒1年目から部署の立ち上げを行い、営業/顧客折衝/提案/プロジェクト管理/予算管理/採用と幅広い業務を経験後、 海外に設立した子会社の立ち上げ支援を行う。25歳で株式会社Caratを創業し、代表取締役社長に就任。次世代転職アプリ「GLIT」の運営を行なっている。

 

高校時代に野球で挫折した経験が活力に。起業までのエピソードを語る!

 

 

–高校時代に野球をやめられてるんですね。過去のことについて簡単に教えてください。

練習がハードすぎてすぐに退部してしまいました。硬式野球辞めた後に軟式野球部に入ったものの、レベル感が求めていたのと違って3~4ヶ月くらいで辞めました。そこから高3くらいまでなにもしてなかったんですけど、高3になって「とりあえず大学行くか」ってなり1年間くらい勉強して同志社大学に入学しました。スポーツが好きだったんで大学入ってからはテニスをやっていたんですけど、大学3年生くらいのときに「このままやったらやばいな」って感じるようになって3年生の夏休みに留学しました。帰って来てからは一般的な就職活動をしてITベンチャー企業に就職しました。

その後はITのコンサルに就職して最初の半年間はSlerのクライアントさんのところに行って後はヤフーさんみたいなメガベンチャーを中心にITコンサルをやっていました。

エンジニアではなく、開発の後にテストっていう工程があって検査とか品質保証みたいのことをやるんですけど、それを支援する会社に2年半いました。

 

–その後起業するきっかけになったのはなんですか?

就活の時から決めていて、25歳になったら会社作ろうって決めていました。その理由はスポーツで一流になれなかったのが大きいと思います。高校野球も辞めましたし、どうせ今から違うスポーツやってもたかがしれてるだろうなって思い、「じゃあ、仕事における一流ってなんやろうな」って考えたら「社長かな」って考えるようになってきて「自分で会社作るのが一番やな」ってなりまして起業した感じです。会社入ってそこの会社の社長になろうと思ったら何十年後の話になりますし、それはイメージ付かないので逆算して25歳で起業を決意しました。

 

今回が3度目の正直!2度のピポッドについてとそれを経てできたサービスとは?

 

 

–最初作った時には違うサービスをやっていたのですか?

先ほどお伝えしたように起業の決意はしていたんですが、仲間集まったらやろうみたいな感じで何をやるかは全然考えていなかったんです。また、会社辞めるのも予定よりも早くなって急に決まった感じだったので、何をやるかよりも会社作るのが先になりました。で、やることは会社作ってからいろいろ考えながらやったんですけどことごとく失敗しました。今の『GLIT』っていうサービスをやり始めたのはちょうど1年前くらいからやりだしたという感じですね。

 

-その前はどのようなサービスをやっていたのですか?

1個目のサービスはビジネスマン向けのオンライン秘書みたいなのをやっていました。

チャットボットとかが流行っていて、例えば、LINEとかで「こういうことして欲しい」とか「旅行行くからスケジュール調整してほしい」って言ったらいい感じにアレンジしてくれるサービスです。

その次がカメラマンと観光客のオンデマンドマッチングみたいなサービスをやってました。結構インスタとかやって自撮りとかすると思うんですけど、その時にセミプロくらいのカメラマンとマッチングさせたら面白いと思ってやったんですけど2ヶ月くらいで辞めました。

 

–どちらも面白そうなサービスですが、ピポッドをされた背景はどんな感じですか?

どうしても市場の大きさや課題の深さだったり、あとはそこまで僕が写真に興味が湧かなかったんで辞めました。その次が今のサービスですね。

 

–なるほどですね。やはりハリネズミの理論って大事なんですかね。二度の失敗(?)を経て、現在のサービスはどのような経緯で始めたんですか?

僕も1・2回転職活動をしてたんですけど、その時に転職活動って面倒くさいと思ったんですね。面談する前に会社選びとか会社探しとかめちゃくちゃコストかかるなって感じていて、あと行きたいところに行けなかったり。メルカリとかエントリーしても返ってこないっていう課題観があり、またHR業界が効率的ではないところがあってそういう感覚をもともと持っていてそれを解決したいなって感じていたのが最初です。yentaとかを触っていたときに「これくらい転職サイトも軽く触れたらな」って思ったのがキッカケです。転職サイトって未だにスマホに最適化と言われればそうでもなくて、パソコンで見るのが当然で、腰が重く「ハードルが高いよな」って思ったのと、そもそも転職って重く考えられがちなのでそれをもうちょい腰を軽くしていきたいなって思って始めた感じですね。

 

松本社長自らが語る、次世代転職アプリGLITの魅力とは?

 

 

–なるほどですね。転職サービスってたくさんあると思うんですが、GLITの他のサービスとの違いはなんですか?

それは割と明確でWebではなくアプリなので完全にスマホに最適化されているのが違いです。また、検索もしなくて良くてユーザーはプロフィール欄だけ記入したら後はその人に合いそうな求人情報がどんどん送られてきて、ユーザーはその判断だけすればいいだけです。なので企業を探すという行為をそんなに能動的にやらなくてもいいというのが特徴です。

 

–アプリ内でのユーザーのアクションについてもう少し詳しく教えてください!

基本的にはティンダーみたいに興味のある企業をスワイプしていく感じです。Likeにスワイプすると僕らの方でプロフィール入力率とか転職意欲とかを見て選別していき、入力率と意欲が高い人は企業さんにプロフィールをお渡しして、そのお渡しした企業さんからだけスカウトが来る仕組みです。今のサービスだと自分が興味あるなし関係なしにスカウトがめっちゃ来るじゃないですか。だから、Likeにした企業さんからだけスカウトが来る仕組みにしました。つまり、企業さんも自社求人に興味を持った人にだけ送ればいいので効率的ですよね。それが1つ目のパターンです。

もう一つ目が自分の興味あるなしを選択していったときに自分の履歴みたいなのが作られます。その履歴の中からエントリーするという感じです。

なので、スワイプしてるうちにスカウトが来るパターンと自分でエントリーするパターンの2つがあります。

 

–他の転職サービスより本当に気軽にできそうですね!どのような企業がクライアントになるんですか?

それこそIT系のイケいているベンチャー企業です。自社サービスを持っていて成長しようとしている会社を集めています。魅力度が高い企業ではないとやはり成約しないですし、20代の人が転職する理由ってだいたい決まっていて「年収が高止まりした」「やることなくなってきた」「仕事が面白くない」って人が多いんです。で、紐解いていくとクライアントワークに寄っているんです。クライアントワークに寄るとその案件が相当高くならないと年収が上がらない、もしくは年収を上げようと思ったら自分がそういうポジションに就くかなんですけど、そう簡単に上にあがれるわけではないじゃないですか。なので、自社サービスを持っている企業に行きたい人が多いです。自社サービスだとサービス次第で年収の上限の幅も大きいと思うので。

 

 

–プレイヤーも多いHR業界の中で今後どのようなポジションを築いていきたいですか?

ユーザーにいかに寄り添って作られるのかが重要になってくると感じてます。以前だとリクナビ一強だったので、そこに行くしかなかったと思うんですけど、今ではそこじゃなくてもいろいろ選べるのでユーザーがどれを選ぶかだけの話だと思うんです。

そしたら企業さんに寄り添っても正直勝ち目がないので、僕は求職者に寄って求職者の課題を解決するサービスを提供してあげる方がユーザーとしては利便性が上がって探す効率とかが上がるのでそれを提供していきたいです。なので簡単に言えばindeedのレコメンド版をやろうって話をしていてそれをアプリで作りたいなって思ってます。

独自の求人とwantedlyとGreenをピックアップしていてそれをどんどん増やしていってポジション取ってから事業提携とかパートナーを結んでいくみたいなところをやる予定です。そしたら、ユーザーからしても一つのサービスでいろんなところからレコメンドされるようになっていけばより楽に転職活動をできるのではないかと思っています。

 

–ベンチマークをされているサービスはありますか?

アプリなんでyentaとかGreenとか見てます。yentaはUXを参考にしていたり、Greenは企業向けのサービスなので企業向けにはそっちを見ていたりします。アプリでレコメンド型みたいなので行くとJOBKULを見てたりします。

20代後半~30代前半をターゲットにしていて、やはりキャリアが長くなるとレコメンド型が合わなくなってきます。例えば、コンサルをやっていたら転職先もコンサルになるので。なので、自分のやりたいことやできることが定まってなくて違うことがしたいなどチャレンジ的な欲求がある人の方がマッチします。

 

–今後の目標について教えてください!

対応できる求人媒体を増やしてまとめて探せるサービスをいかに作れるかを目指しています。あとは、僕らがやろうとしているのは人材エージェントのディスラプトみたいなイメージなので面談で話聞いたりするのもFacebookのプロフィールをAIに学習させて提案して、ユーザーは取捨選択して、その情報をまた回収して学習させて提案してみたいなエージェントの方がやっていることを代わりにやれるようにしたいですね。長期的なイメージは人材紹介事業をリプレイスするイメージです。

エージェントさんを間に挟むといい面もありますが、できる限り企業さんと繋いであげたいなと思ってます。だけど、時間的コストもかからないサービス作りを考えています。

どこまで実現可能かわかりませんけど(笑)

 

松本さんが思う転職感と若手のキャリアについて

 

 

–このようなサービスをやっていると、やはり求職者の方にも結構お会いする機会も多いですか?

多いですし、個別にサポートしていたりすることもあります。僕がサポートしてる人の話を聞くと30歳手前になってきて給料450万円くらいなんだけど、「技術的に界隈の中ではそんなに低くもないけどな」みたいな人が結構多いですね。なので、僕が会ってる人はエンジニアとかデザイナーの方が多いです。でもサービスとしてはビジネスサイド寄りの方が多いです。

ビジネス系の人は短期的に評価が返ってきにくいので、「自分がやっている感は薄い」って言う人が多いですね。単価が高いので一件取れたら大きいのですが。あとは「別に自分じゃなくても会社のネームバリューでその案件取れるよね」みたいな感じで貢献度や嬉しさがあんまりないって感じる人が多いです。

 

–なるほど、だからこそ自社サービスを持つイケてるベンチャーを勧めているのですね!最後に恒例の質問をさせてください!同世代に伝えたいこととかってありますか?

個人的には長期的に考えてそこから短期的に落とし込んで行動する派なんですが、結構みんな短期的にそれが面白いか面白くないかで行動してたりするじゃないですか。それはそれでもいいとは思うのですが、それって何も残せなかったりすると思うんですよ。スポーツも楽しくない期間の方が多いじゃないですか。ずっと練習ばっかで勝ち負けも半年に一回とかで。短期的に判断するのも大事なのは大事だと思うんですけど、そういう意味で長期的に物事を見た方がいいとは思います。

また、何がしたいのか明確ではない人が多いと思います。もがきながら頑張っている人はすごくいいと思うんですけど、給料低いから高いところに行きたいとかではその時しか満たされない感情なので。楽しくないから楽しいところがいいというのもその時だけだと思います。結果慣れてきたら楽しくなくなってきたり、そうなるとまた違う事やらないといけなくなるので。

そういう意味では逆算型で考えるのが自分の理想ではあります。何歳の時にどうなりたいのかとかどういうことをどれくらいのタイミングでしたいのか、やりたいことを先に決めとかないと右往左往するだけだと思います。山上るときもどこの山上るのか決めないでとりあえず山のふもとまで行ってみましたって言うのでは、1合目くらいまで登ってみた時に「しんどいからやめる」というのを繰り返すだけだと思うので。

僕の周りの同期とか転職してる人が多いんですけど、楽な方に逃げるのはよくないかなって思います。社会人5年目くらいになってくる年齢だと思うんですけど、新卒の就活の時に思い描いたことを振り返ってみてそもそも何がやりたいんだっけというのをずっと考えていってほしいです。

 

DARS by
明治大学経営学部卒業後、2014年に大手人材系企業に入社し、転職サイトを中心とした中途採用領域のセールスを経験。 現在はフリーランスとして活動しており、早稲田大学起業家養成講座への潜入をキッカケにQ-SHOCKをタカタタンと立ち上げる。
SNSでフォローする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です