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高野秀敏さんにQ-SHOCKが直撃(前編)〜採用難だからこそ当たり前の徹底をして本気になれ〜

Q-SHOCKをご覧の皆さん、こんにちは。今回はHR業界やベンチャー界隈の超有名人に取材をする機会を得ることができました。HR業界の重鎮として、そしてエンジェル投資家として様々な角度からあらゆるお話を頂きましたので、前編と後編に分けて記事をお届けします。

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プロフィール

高野 秀敏(Hidetoshi Takano)

1976年生まれ。東北大学経済学部卒。1999年、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。人材紹介事業の立ち上げに携わり、マネジャー、人事部を経て、独立。2005年1月、株式会社キープレイヤーズを設立し代表取締役に就任。クラウドワークス、メドレーなどその他30社の株主・社外取締役・顧問を行なっている。

HR業界の重鎮 ブランド人、高野秀敏さんが語る個の時代とは

–最近では田端さんの『ブランド人になれ!』という本が流行していますが、高野さんってHRやベンチャーの界隈で以前からブランド人の立ち位置を築かれていますよね。

「ブランド人になれ」というメッセージはトムピーターズが言っていることで、実はもうだいぶ昔から言われています。私が学生のころ(20年ちょっと前)経営学を勉強してた人ってトムピーターズを結構読んでいるんですよ。

サラリーマンという型にはまることはない。だからと言って別に起業を勧めているわけではないんですけど、必ずしも自分の価値を高めようだとかビジネスマンや経営とはこうあるべきだという内容が書かれていますね。

 

–高野さんは学生時代にそちらの本から影響を受けたんですね。

そうですね。あとは『モチベーション3.0』の著者であるダニエルピンクさんも当時からフリーエージェントの時代が到来するというようなことを言っています。当時アメリカで4割の人がフリーで、日本もそうなっていくだろうという流れがあリました。実際に現在日本人の労働人口のうち17%がフリーランス的な働き方をしていて、増加傾向ですよね。在宅やクラウドワークスさんのようなクラウドソーシング、大前提インターネットの普及によって、企業から個人の時代になっていますよね。

今後もその動きは加速すると思います。歴史の流れで国家が強く、次に企業が強くなり、そして最後に個人が強くなってきていますが、最大の原動力はインターネットです。

例えば、これまでテレビで行われたいたことがインターネットで行われていますよね。最近だと、私のことをTwitterやfacebookで知ってくれている人が、私のインスタも見てくれていたりしているんです。まぁ私のインスタ見て何するんだって話なんですけどね(笑)

 

–インスタまで見てくれているんですね。変な質問しますが、高野さんってインスタに何をあげてるんですか?

食べたものアップしたりとかで意外に普通ですよ(笑)

 

高野さんが思うHR業界の課題、採用できる組織・採用できる人事について

 

–HR(人材)業界で長くご活躍されていらっしゃると思いますが、高野さんが思う今のHR業界の課題ってなんですかね?

人事や採用担当がスカウトメールを送りまくったり、面接の日程調整が大変だったりすることはHRtechによって解決されることを期待しています。

あとは根幹の部分ですが、「人が採れない」という課題ですよね。投資家目線で言うと、投資先が少ないことからも人が足りないと感じますね。人と企業で人の方が足りないというのがやはり課題です。そこに対して、昔から言われているWar for Talentというかたちで戦争のように獲得競争が行われていると。それに気が付いている会社さんというのは打ち手を打っているので採れている会社は上手に採用できていますよね。だから事業が成功するかどうかというのも、採用できる会社なのかどうなのかっていうことも実はかなり大事ですよ。まあちょっと採用しにくい業界もありますけどね。なんかちょっと儲かったけど採用できるタイプじゃない社長もいるわけで一人でやったほうが向いてる場合もありますね。

 

–色々あるとは思いますが、上手に採用ができている会社はどのような打ち手を取っていますか?

受け入れ体制がとても大事です。なので、人が採れるのかっていうのも組織が作れるのかが重要な要素です。次第に人が増えてくれば組織のマネジメントはどうするのかっていうのが大問題で、私が顧問させてもらっている識学さんとかその辺りの領域で支援をしていて良いですよね。

 今、識学が組織マネジメントでは一番伸びています。例えば上場したUUUMやクラウドワークスやアイモバイルもみんな結果がでるんですよね。どっかのタイミングでライザップみたいに導入以降売り上げがどう上がったとか時価総額がどうなったとかっていうのも、そのうち明らかにされると思います。 

やはり採用は大事ですよね。私は一番大事だと思っているので採用の仕事をしています。採用した人をどのように活かすかっていうのは確かに大事でそれをやっているのが識学なんですよね。識学という名はいま非常にベンチャーでブームになっていてかつ結果もでている。まあ一つのトレンドです。

ちょっと識学の話になりましたが、採れている会社はトップの人が採用に本気ですね。サイバーエージェントの藤田さんとかは優秀な方を人事に配属してますし、様々な制度設計に積極的ですし。あとは人事のビジネスマナーとかも採用にとても大切ですよ。

 

–ここで仰っている人事のビジネスマナーとは例えばどんなことを指しているか教えてください!

例えば、面接の開始時間に遅れてしまうケースもありますね。。当たり前のことを徹底すればいいだけだと思うんですけど、意外と基本的なビジネスマナーが徹底されていない印象を持ちます。まあなんか人事とかのポイントについてどっかでしゃべっていると思うので…この間ツイートしてバズったのをあげとくと、こんな感じです。

なんか最近、礼儀正しいみたいなことが軽視されてますよね、面接で候補者をちょっと待たせちゃうとかかなりマイナスポイントになりますからね。逆にちょっと待たせちゃう会社が多い以上、候補者を面接官が待ってたら絶対喜ばれると思いますよ。まあ当たり前な話のような気もします。

 

–面接遅れちゃうのも意識の問題以外にも人事の業務過多やタスクオーバーとかが背景にあるんですかね

そうですね。例えば人事の人のキャパシティーを超えた業務があるっていうのはあるんじゃないんですか。あとは人事を監視できていないと思います。これは社外取締役に近いところがあるんですけど、社外取締役の役割っていうのは経営を監視する事なのでまあ実務を監視するわけではないですからね。

 

–なるほどですね。採用が大事だから今のお仕事をされていると先ほど仰っていましたが、高野さんはどのようなことを大切にして人材紹介をされていますか?

基本的には凹凸の関係になっている方がいいと考えています。相手が技術の強い会社だったら営業の強い人・管理が強い人。逆に営業の強い会社だったら、技術が強い・管理が強い人を紹介します。こういった凹凸になっていて補完しあっていたら、紹介した人が存分に活躍されCXOになれる可能性も高いですよ。

 

–ありがとうございます。前編ではHRとブランド人というところで結構お話をしていただきましたが、後編では社外取締役のお仕事についてや投資家・経営者としての高野さんのご意見についてなど聞いていきたいと思います!

 

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