みなさんこんにちは!DARSです。
今回は、ベンチャーキャピタルと若手起業家についてをテーマにしたいと思います。Skyland Ventures投資先で、高校生から起業した高野さんとEast Venturesの廣澤さんへ取材しました。
21歳という若さでベンチャーキャピタルから出資を受けている起業家の高野さん。シードベンチャーキャピタルのEast Ventures、Skyland Venturesにて、仕事をしている廣澤さん。
是非お読みください。
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目次
高野悠(Yu Takano)1996年生まれ、21歳。株式会社DiverFront代表取締役。”少子高齢化を解決し、日本を前進させる”をミッションに掲げ、18歳の時に起業をしNESというビジネスコンテストで優勝した実績を持つ。当時は高齢者向けにスマホを教えるビジネスを展開していた。現在は婚活情報メディア”アモーレ”を手がける。ビジネスモデルは婚活サービスへの送客型。事業理念に”婚活のはじめてを支える”を掲げている。Skyland Venturesから出資を受け、木下慶彦氏と多く行動を共にしている。あだ名は「板前」(以下、高野) |
廣澤 太紀(Daiki Hirozawa)1992年生まれ、25歳。大阪府出身。East Ventures Director。学生時代からベンチャーキャピタリストに憧れ、在学中に上京し、East Venturesにてインターンを開始、その後入社。現在はコワーキングスペースHiveShibuyaの運営や東京、関西で大学生を対象にしたスタートアップイベントを運営し、起業家やVCインターンを発掘している。(以下、廣澤) |
–廣澤さんは、学生時代からベンチャーキャピタルに憧れがあったんですね。なるまでの経緯はどんな感じだったんですか?
廣澤:私は、大阪出身で、大学も関西の大学に通っていました。弊社の代表である松山の「僕がエンジェル投資家になったわけ」というインタビュー記事を大学2年生の時に読んで、ベンチャーキャピタルって格好いいなと思ったのがキッカケです。
–「ベンチャーキャピタル」への憧れがスタートだったのですね。
廣澤:はい。あとは、松山の記事にあった、ネットエイジの話やシードで出資をする理由が語られていたんですが、若い人が活躍するインターネットの世界に惹かれました。
そこから興味をもって、Twitterでベンチャーキャピタルの方々の情報収集をする中で、Skyland Venturesの木下さんが学生向けにイベントを開催しているのを発見しました。
すぐに木下さんにリプを送ったら、個別での連絡を頂き、それをきっかけに上京することになりました。その時は、もうベンチャーキャピタルで働けるのかな?と思い、関西の家を解約して、すぐに上京しました。
–関西の家を解約!!すごい行動力ですね!廣澤さんのベンチャーキャピタルに対する熱い思いがめちゃ分かります。
廣澤:関西でベンチャーキャピタルの方々のもとで働ける環境は当時だとあまりなくて、スタートアップも多くないというのもあって、東京にいくしかないんだなという感じでした。
でも、実際に木下さんとお会いすると「インターンは募集していない」言われてしまい、自分の早とちりでした(笑)
ただ、そのイベントで当時East Venturesのスタッフだった大日方さんという方が、代表の松山を紹介してくれ、働けることになりました。
その後Skyland Venturesに出向ということで、木下さんには大変お世話になりました。
–新卒でVCになる人って珍しいですよね。大手しかVCで働く入り口はないイメージでした。高野さんの同世代でもベンチャーキャピタルを目指す方はいらっしゃいますか?
高野:自分のまわりだと、起業仲間や、スタートアップで働いている同世代は多いですが、廣澤さんのように大学時代からベンチャーキャピタルで働いている人は珍しい気がします。
93年生まれ以降の世代でベンチャーキャピタルで働く人があまり出てきていない気がするので、自分の同世代でも増えてくると嬉しいなと思います。
自分がお世話になっている木下さんも30超えですし。(笑)
–少し話が逸れますが、高野さんってなんで「板前」というあだ名なんですか?(笑)
高野:「気合いが入っていて高野っぽいから」らしいです(笑)
昔から、ミーティングの30分前には到着して、挨拶をちゃんとするように意識をしていました。
そうしたら、その姿が板前のイメージと重なったそうです。名付け親はSkyland Venturesの岡山さんです。このあだ名のおかげで沢山の方に覚えていただけることがあって、本当によかったです(笑)
廣澤:創業時はHiveShibuyaに入居されてたんですが、こんなに「やる気があります!」という感じの人もなかなかいないなと思っていました。木下さんから、そこも評価されて出資を受けていますが、様々な方から高野さんが応援される理由だんだろうなと思っています。
–Skyland Venturesの木下さんが「板前」とツイートしてることが多い気がしますが、その理由は何故だと思いますか?
高野:自分で自慢できることは、木下さんに呼ばれて応対しなかったことがないことです(笑)土日にでも、木下さんが誘って下さったイベントやミーティングは断ったことがないです。
木下さんの誘いに積極的に参加してみて、思いもしなかった方からご支援を頂けることになったりする機会が多々ありました。だから、今でも誘って頂けるのは本当に嬉しいことです。
木下さんのご紹介から、上場企業の先輩経営者の方々と定期的にお話をさせて頂く機会を持てるようになりました。自分たちが、これからどんな課題にぶつかっていくのか先輩経営者の方々に沢山質問出来る機会は本当に大事にしています。
廣澤:あと、高野さんは人への感謝を忘れないところが凄いなと思います。1年くらい前にあるメディアの方を紹介したことがあったんですが、そのインタビューがきっかけになって、最初のクライアントさんが決まったそうで。
決まった直後に会った時なら分かるんですが、ずっと会う時お礼を言ってくれるんですよ。
そういうところもあって、紹介する方々からもとても評判が良いですし、是非応援したいと後日連絡を頂くことが増えています。
–恩を忘れず、義理堅いんですね。そういった礼儀正しさはどうしてそこまでできるんですか?
高野:高校生から起業していて、何回も失敗してきました。だから、与えられたチャンスに対しての感謝が大きいのかもしれません。あと、お礼って言うのは無料じゃないですか(笑)何も持っていない自分でも出来る最低限のことなので、しっかりお礼を言う、感謝を伝えるということは心がけたいです。
自分は「日本を代表する会社を創る」と言う目的があるので、そのための機会にはすごく貪欲になっていますし、機会を提供して頂く方々にはまずは感謝を伝えて、いつかしっかり恩返ししたいです。
–読者の方にも分かるように、まずは木下さんについて簡単に教えてください。
廣澤:Skyland Venturesというシードベンチャーキャピタルの代表をされている方です。創業間もない起業家に出資をしたり、時には会社を作るところから支援もしています。ここにいる高野さんも、木下さんから投資を受けています。
私は上京してから2年間、毎日木下さんと一緒にいました。もちろん土日やクリスマス、大晦日や元旦も含めてです(笑)
その中で、沢山の経営者や投資家の方々にお会いする機会をいただきました。
–それは濃い2年間だったでしょうね。木下さんはどういった方なのですか?
廣澤:木下さんは「どうすれば投資先がうまく行くか」「どうやって投資先の役に立つか」とか、常に仕事のことしか考えてない方だと思います。
一見すると誤解されていることもありそうですが、「投資先や、やる気がある人に対しての真摯な姿勢」を学ばせていただいたと思っています。
やる気がある人にだと、木下さんは常に機会を与えてくれる方で、投資したいと思う起業家がいると話をすると、もちろん必ず会ってくれますし、毎回真剣に向き合ってくれます。実際に投資実行も数社して頂きました。
まだ20歳そこそこの自分が言う意見なのに、凄くフラットに話を聞いて判断をして下さる方です。
あとは、めちゃくちゃ働く方で、本当にこの仕事が好きなんだなというのを感じさせて下さる方です。
高野:それは投資を受けている自分もすごく感じます。木下さんにご紹介頂き、来週は上場企業の役員の方々とお会い出来る機会が沢山入っています。21歳で、まだ実績もない起業家がそんな方々に会って頂けることなんか、なかなか難しいんですが、木下さんは自分のメンツとか気にせずに紹介してくれます。
–やる気がある方にドンドン機会を提供するということですが、他にはどんなことがありましたか?
廣澤:木下さんは目の前の利害関係だけで動く方じゃないと言いますか…
例えば、Skyland Venturesが出資をしていない、East Venturesの投資先が追加の資金調達をする際に木下さんのパスで決まったという方が結構います。
Skyland Venturesの投資先がもちろん1番だと思いますが、木下さんにとっては、事業を本気で伸ばそうとしている起業家へのサポートを惜しまない方だなと思っています。
だから、自分の会社で起業する人がいたら木下さんには必ず紹介するという方が投資をしているかどうかに限らずいてるんだろうなと思います。
–すごい素朴な疑問なんですが、高野さんはなんで木下さんから投資を受けることができたんですか?
高野:最初は知人の紹介で木下さんと知り合いました。当時、木下さんは「シード期は強みが不明確だから、誰にも負けない最大瞬間風速を持っていた方が良い」と仰っていました。自分は「やる気」と言いますか、何をしても事業を伸ばしたいと思っていたので、その姿勢を評価してもらえたんだと思います。事業内容の部分ではなかったんじゃないかと思います。
–Skyland Venturesから投資受けた時ってどんな感じですか?
高野:木下さんから投資を受けた日に、焼肉を食べに連れて行ってもらいました。投資直後なので、プレッシャーをかけられるのかなと思ったんですが、むしろ励ましといいますか、プレッシャーを感じることはありませんでした(笑)
–2年間毎日一緒にいると、印象に残っているエピソードとかありますか?
廣澤:そうですね。木下さんが追加出資の判断をしたところをみて、凄い仕事だなって思ったことがあって。
上京した直後だったんですが、Skyland Venturesの投資先が資金面で厳しい状況になっていて、会社としての存続が怪しい状態になった時がありました。
社長はまだまだいけると言う気概がありましたが、資金は着々となくなってしまっていて。
木下さんは何度かミーティングを重ねた結果、その投資先がさらに数ヶ月運営出来るように追加で出資しました。
「この状態ですぐに追加出資の判断をしたのはなんでですか?」と聞いてみたら、「資金面に課題を抱えていたり、何かが順調じゃない時に、説明能力が著しく下がってしまう時があると思う。でもこれを乗り越えれば、成果を出せる起業家だと思う。だからこそ、シード出資している自分は支援したい。」と仰っていました。
ちなみに、今その会社は事業数値もかなりよくて、起業家の方もとても評判が良い方です。
働き始めてから、ほんとにすぐの出来事で、この投資をみて、もっとベンチャーキャピタルの仕事を知りたいなと思いました。
記事を見て憧れを持っても、実際の仕事を見ると「あ、なんか違うかったな」と思うことはよくあることじゃないかと思うんですが、私が想像してた以上の魅力を感じました。
–廣澤さんが仰っていた話、めちゃくちゃいい話ですね(涙)そんな木下さんから出資してもらえている高野さんは幸せですね。
高野:そうですね!
あとは、先ほど廣澤さんも言っていたように、木下さん自身の働き方が凄いので、それを見ているだけで、自分も「もっとやってやろう」と言う気持ちが湧いてきます。
木下さんが手を抜いてるのを見たことがないです。その分無茶振りも多いですけど(笑)
–木下さんの依頼が深夜にもあるってお話しされてましたもんね。無茶振りって例えばどんなことがありますか?
高野:結構突然来るんですが、「会社のロゴ変えた方が良くない?」と突然言われたり、起業してすぐにレイターステージの著名VCの方々とのアポが突然セッティングされたりしました。結構スケール大き目のパスがポンと来る感じです(笑)
–無茶振りも高野さんに対する期待の表れと成長機会の提供なんでしょうね!木下さんの器の大きさと高野さんの人間力が上手く噛み合っている感じですね。
高野:そうかもしれませんね!その時にお会いしたVCの方には今でも事業相談のお時間を頂けたり、そういった方々と早くから会えたことで、次の資金調達では、シードでの出資とは見られる面が違うんだなということに気付けたりしました。
まずはとにかくやってみて分かることも多いので、凄く感謝してます。
–高野さんの場合、VC(木下さん)との関係性というか働き方ってどんな感じなんですか。読者からの質問だと、「VCから色々言われて、それがストレスになったりするのかな?」というイメージがあるみたいです。
高野:木下さんは自分から見ると先輩の起業家って感じですね!(笑)木下さんがSkyland VenturesというシードVCで起業されているイメージです。
だから、困ったら色々相談したり、質問させてもらっていて、色々言われてストレスを感じるみたいな経験はしていません。
–「先輩起業家」という立ち位置なんですね。Skyland Venturesと高野さんで、何か新しい取り組みをしていたりするのですか?
高野:木下さんとは、「シードVCと投資先の新たな関係性を見つけよう」というテーマで毎週土曜日にミーティングをしています。シリーズA以降で、投資先がより加速していくために、シードVCとして何かもっと良いやり方はないかという危機感が背景に始まりました。
–そうなんですね。「何が出来るのか」というところ具体的に教えてください。
高野:そもそもですが、「VCがやるべきことは、起業家が進む先の地図を描いてあげることなんじゃないかと。VCはこれまでに色々な起業家を見ているからこそ提案できるんじゃないかと。」いう考え方が木下さんにあります。
それ対して、起業家からは「今どのくらいのスピードで、どの位置を走っているか」をVCに伝えることが出来れば、よりスムーズに道を進めそうですよね。
–なるほど。危機感という言葉がありましたが、スムーズに道を進まないとどんなリスクがあるんですか?
高野:例えば、高いオフィスを借りているとか、人件費が高くなっているとか、気づかぬ間によくある事故が発生しうるのかなと思います。
しかし、事前にしっかり伝えていたり、VCも気付いていれば、過去の事例に合わせてアドバイスができたり、このまま行くとどうなるか一緒に考えて事故を防ぐことができると考えています。
VCが一方的にアクセルを踏んだりブレーキをかける訳ではない、ハンズオンでもハンズオフでもない、丁度良い関わり方を探れたらと思っています。
これを成功させて、VCと起業家の新たな関係性というかあり方を確立させたいです。
–ありがとうございます!お二人の木下さんに対する愛をとても感じるインタビューでした!最後にQ-SHOCKをご覧の方に一言お願いします!
廣澤: East VenturesとSkyland Venturesの共同コワーキングスペース「HiveShibuya」には、若手の投資先が多く入居しています。1番若い起業家だと19歳です。
同世代が活躍する中で、自分もスタートアップに関わりたい、ベンチャーキャピタルで働きたいという方がいれば是非ご連絡頂けると嬉しいです。