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Telescope Inc.CEO 山内遼に聞く新規事業の作り方と今後の展望

Q-SHOCKをご覧になられているみなさん、こんにちは。タカタタンです。
本日は、前編に引き続き、Telescope Inc. を創業された山内遼さんにインタビューをして来ました。
今回はTNKでの活動や、事業を実際に作った時の話を紹介していただきました。

TNK12期代表を務め上げた山内氏

–TNKの活動はどのような事をされているのですか?

TNKは起業をして成功して行くにあたっての、基礎の部分を広く網羅します。再現性のあるインプットをして、起業した時のアウトプットの期待値を最大化するようなことを目指していました。まず、インプットの勉強会を週1で行っていました。そこにはその道のプロフェッショナルに来てもらっていました。
メディアだったら、MERYの中川綾太郎さん。テクノロジーだったら、マイクロソフトの技術担当の方、投資だったら、EastVenturesの松山太河さんに来てもらっていました!
後期では、アウトプットとして、自分でプロダクトを作って、世に出して運営してみよう、ということをしていました。

 

–凄まじいメンツがいらっしゃっていたのですね、、、!現在の事業はどのように作って言ったんですか?プロセスを教えてください。

事業の決め方のプロセスについていうと、うちは、超テクノロジーがあるというわけじゃないので、既存の市場をリプレイス(シェアを奪っていく)する!って決めていました。だから、日本のインターネットで、お金の集まっているところで、何かの切り口によってディスラプトできる領域はどこか?探しました。インターネット企業の時価総額のトップから収益構造を見ていて、Yahoo!、楽天、リクルート、カカクコムなどが揃ってやっているのが、旅行と車だったんです。

旅行と車が、日本だとインターネットで金になるんだということがわかったので、どうやってリプレイスするのかって言うところで、旅行ってアグリゲーションのサービスから本当にいろいろなサービスがあって、外資も入っているんです。対して、車はまだ成熟していない。アグリゲーションのサービスが成熟していない。このプロダクトで行くって決めたのが今年の1月でした。そこから、完全に車で行こうって決めたのですが、車のメディアで収益性のあるサービスを考えるのに時間がかかってしまったんです。

 

–なるほど。どうして時間がかかったのですか!また、旅行のサービスはどんなところが難しかったですか?

スタートアップで、キュレーションメディアで伸ばしている会社を比べて、比較サイトで伸びたところが少なかったので、モデルにできる先行者がいなかったからです。だから、ゼロからやって、サイト設計と開発に半年くらい時間がかかって、2017年6月にようやくリリースできたって言う所です!今は半年間で、月間のアクティブユーザーが10万人くらいになりました! (2017年11時点)

旅行のプランは、考えていくと、独自の価値をだすのが難しかったんです。考えてみると、そのほとんどが、今あるプランと一緒になりました。プレイヤーが相当いて、CPAが高騰している市場環境の中で、市場シェアを取っていけると言うプランが見当たらなかったんです。
逆に車のサイトってたくさんあるように見えますが、レッドオーシャンのように見えて、実はそうでもないんです。

 

–レッドオーシャンのように見えてブルーオーシャンなんですね!ちなみに、山内さんは、何をしているときにお仕事が楽しいんですか?

私は、マーケが専門なのですが、そもそもマーケのことを考えているのが好きです!SEOとかリスティングのアルゴリズムを考えているのが楽しいんです。そのアルゴリズムに対してそのサイト設計はどうなんだろう?それと、メディアの中の数値の生態系、リスティングであれば、CPAの構成要素とかを考えて、それに対する戦略を考えるのが好きです。んー、、、そもそもインターネットメディアが好きですね(笑)思った通り数値が結果として出てくると、すごく嬉しいんです。自分が思い描いた論理が数値として出てくることってすごい面白いんです。

SEOなどのベースはCandleで学びましたが、私たちがやっているのが、キュレーションメディアではなく、比較なので、ちょっと仕様が違うんですね。
だから相当自分で勉強しましたし、その道の詳しい人、ありこーさん(有川 鴻哉さん)とお話をして、SEOについて聞かせてもらったり、質の高いインプットをして、自分のメディアを運用して仮説検証を重ねました。

SEOでメディアを運用していて面白いというのはCandleで経験しました。一年生の最初の方にプログラミングをしていたこともあるんですが、これは向いていなかったですね(笑)全く面白く感じなかったので、すぐに挫折してしまいました。

 

–割り切るのが上手ですね。消去法がうまいと思います!わたしは情報が飛び交う現代社会において、やらないことが大事だと考えていて
現代の人って誰も彼もプログラミングをやれって言いますが、そこをやらないというのが秀逸だと思いました!

Loco Partnersという会社でReluxを運営されている、篠塚さんがおっしゃっていました。「これをするって言う意思決定よりもこれをしないって言う意思決定をすることが大事」だと。やったほうが良いことって無限にあるんです。できるんだったら全部やったほうがいいじゃないですか。でも無理なので、限られたリソースの中で正しく優先順位をつけて、決めて行くということがとても重要だと思います。

あとは、語り口として、「エンジニア社長が成功する」みたいなのって、論理の盲点だと思っています。それは、エンジニアの方は、成功するでしょうけど、欠陥のある論理だと思っています。完璧な帰納になっていない。情報が溢れているがゆえに「これをやらなければ成功しない」という誤認を生みかねないんです。

 

–なるほど。確かに誤認を生み出しかねませんね。経営者は軸がないと判断できないと思うんですが、山内さんが大事にされている軸ってあるんですか?

「正しいことを正しくやる」です。正しいかどうかを会社のモットーにしています。正しく見えるけれども正しくないっていうこともあるんですが、正しいことをきちんと見極めて、正しくやるってだけです。日本の中に旅行サービスや車のサービスがめちゃくちゃ多いのには全部理由があるはず。
なすべくしてなされているところに自分も行きつきます。

 

-おおお!かっこいい!12大戦の牛のようですね!(アニオタネタ)将来の展望について聞かせてください!

SUNROOFで2年以内にインターネットの自動車市場の第一想起を取れるようなプロダクト、ブランドを作ること。3年かけてデータの比較という今の自動車市場のソリューションを書き換えるような新たなソリューションを創生して、インターネット自動車市場を書き換える挑戦をしたいです。
3年でTelescopeを日本を代表するベンチャー企業にするつもりです。描いた論理が正しかったと数値で証明してみせます。

山内氏のMacには尊敬するMERYのステッカーが貼ってある

–↓山内さんの会社では絶賛仲間を募集中とのことです!↓

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早稲田大学大学院卒の27歳。 Tokyo XR Startups、レオス・キャピタルワークスにおけるインターンを経て、早稲田起業家養成講座に触発されDARSと共にQ-SHOCKを開始。現在は、for Startups, Inc.でヒューマンキャピタリストとしても活躍中。趣味は読書とカフェ巡り。ビールが大好き。
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