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上場請負人スダックスと米ヘッジファンドで働くウエポンが語るベンチャー論

Q-SHOCKをご覧になられている皆さんこんにちは!

本日は、前編とは打って変わり、ベンチャー企業に寄せて語っていただきました。

スダックスさん流意思決定

 

ウエポン:須田さんは、色々と人生を生きていく上で様々な判断を迫られることがあったと思うのですが、その際の価値判断ってどのように行ってきたんですか。

 

 

スダックスさん価値基準も変わっちゃうよね。こんな風になっているなんて20年前には全く想像できなかった。でも自分の過去を振り返って見て共通しているのは、自分が「楽しい」と感じる方を選択してるということですね。「楽」という意味ではなくて、厳しくても楽しそうな方を選択してるね。ただ仕事を一度も心の底から「楽しい」と思ったことが無いんですよ。(苦笑)

消去法というか「こっちの方がマシ」みたいな感覚で。官僚っぽい組織で働くよりは、自由なベンチャーの方が「マシ」だな、みたいな。

 

 

ウエポン:消去法、、、奥が深いですね。須田さんは、20代30代に働いていた時、当初知っていたらもっと効率的に働けたと言う考え方があれば教えてください。

 

 

スダックスさん
僕が20代の頃はまだSNSが一般化してなかったから、今とは全然違うのであんま参考にならないかな。ことIT業界界隈での働き方という点ではTwitterやFacebookの登場で情報収集やコミュニケーションが大きく変わったのは間違いないですね。

 

 

タカタタン:Skyland Venturesの岡山さんもmixiで大学時代に外の関係を持ちたくて、知らない人に声をかけると言う事をしていたと言っていました。最近はTwitterやFacebookのDMを通じて色々な方に直接メッセージを送れるようになりましたよね。

 

スダックスさんが指摘する、若手起業家の間にはびこる“自信満々問題”

 

ウエポン:それこそスダックスさんは、上場請負人として有名なので、色々な方からDMで起業やキャリアの相談など受けると思うのですが、DMしてくる方ってどんな方が多いですか。

 

スダックスさん若い起業家に限って言うと、「調査能力」が甘い人が多い気がしますね。ググったり誰かに聞けば分かるようなことでも「正直こんなのも知らないの?」ということが多々あります。自信満々にプレゼンをしてくる人もいるんですけど、だいたい間違っているんだよね。なんでそんなに間違っていることをみんな自信満々なのか?という”自信満々問題”があります(苦笑)

 

 

ウエポン:指標がないから難しいですよね。

 

 

スダックスさん:そう。勉強だと偏差値があるじゃないですか。偏差値65だからマーチクラスの私立大学には受かりそう、とか分かるじゃないですか。でも仕事だと数値化されたものがない。自分の実力値がわからないんです。

 

 

タカタタン:実力を把握するためには何が大切だと思いますか?

 

 

スダックスさん:実際に働いてみて「誰かと比較」しないと分からないんじゃないですかね。なので、若いうちにインターンするのは大賛成ですね。

起業のエコシステムはとてもいいと思うんですけど、中途半端に不幸になる人も出てくると思うので、もう少し個々人が「実力をつける」という観点で最適化出来たらと思いますね。

まあ起業に失敗はつきものなので、失敗しても経験値が上がって実力があがってればいいと思うんですよね。失敗して卑屈になって、人間関係もイマイチになって、負のオーラが出ちゃうみたいなのが良くないですよね。

 

 

ウエポン:難しいですよね。「そこそこ成功するには自制心や規律が大事だけど、大成功するには継続力が大事」という考えを聞いたことがあります。起業で何度失敗しても負のオーラを出さずに這い上がって来て、継続するには、冷静に自分の実力を評価することよりも、底抜けに明るかったり、偏執的な拘りが必要かもしれませんね。ところで、スダックスさんは、人を採用するときはどこを見られていますか?

 

スタートアップ経営者必見、スダックスさんオススメ面接法

スダックスさん
最近は能力よりもカルチャーフィットが大事だと言われていますね。幹部採用に関わることが多いので、ぶっちゃけ「社長との相性」が超重要な気がしますね。

 

 

ウエポン:カルチャーフィットはどこで量られることが多いですか。

 

 

スダックスさん:面接だけでは分からないことが多いよね。今はfacebookがあるから共通の知り合いに「この人ってどういうタイプ」って聞いちゃいますね。

あとは工数がかかるけど重要なポジションの人を採用する場合は「飲みに行く」ですかね。1対1じゃなくて入社後に関与するであろう人間を全員巻き込んで飲みに行くのがいいですね。採用は社長や採用担当だけでなく、社員全員でやらなきゃダメですね、ベンチャーは。

 

 

ウエポン:様々な方法があるのですね。参考までに私がヘッジファンドの面接を受けた時の話をすると、どこでも1社当たり10回くらい面接しました。今働いている会社では、まず電話面接があり、次に4人と対面で会い、その後、二回ビデオ面接があり、次に、ケースと言って与えられたテーマを数日間かけて調査して発表し、その後再度オフィスに出向いて半日かけて色々な人に会ってようやく決まりました。面白かったのは、3時間くらい家族形成を聞かれ続ける面接ですね。人格形成とか、幼少時代とか、果ては、「あなたの母親はどう言う人ですか」って占いのような問答もしました(笑)

 

Q-SHOCKの読者へメッセージ

タカタタン:すごい経験だね。それくらい慎重に一緒に働けるかどうかを調べてるって言うことですね。では最後になりますが、お二人からQ-SHOCKの読者に一言ずつメッセージをください!

 

 

ウエポン:そうですね、私はもっと海外での就職や留学が一般的になったら良いなと思います。日本でレベルが高い人が、日本の代表としての自負を持って海外に行き活躍することには大きな意義があると思いますし、まだまだこの生き方はブルーオーシャンです。例えば、ハーバードの学部の日本人は各学年で3-4人なんです。日本よりも人口が半分以下の韓国は、一学年で10人くらい。それくらい海外志向の違いがあるんです。日本は経済規模が大きいし、住み心地の良い国なので中々海外に行く意義が見出せないかもしれませんが、優秀な人が良い意味でのエリート意識を持って海外に行くことは日本の歴史上大きな役割を果たしました。そのチャレンジの心が今の日本にまた求められていると思います。

 

 

スダックスさん大企業にいる優秀人にはどんどんベンチャーにきて欲しいですね、ポジショントークですけど。人材が全然足りないですし、やっぱり優秀な人は大企業に行っちゃってると感じます。

ベンチャーの方が獲得経験値が多いと思うので、ゲーム感覚で「経験値増えやすいクエスト」だと思って転職して欲しいですね(笑)。若い頃の手取りの給料とかはそんなに変わらないですしね。先に経験値を獲得しといたほうが後が楽になると思いますよ。

若者はカッコつけたいからか「武器が欲しい」みたいなところから入って資格やMBAを取ろうとしたりするけど、最初は「ひのきの棒」で戦って経験値とお金溜めて、それから「ハーバードの鎧」とか「オックスフォードの盾」の武器を買えばいいじゃないですか(笑)。最初は武器に頼らず戦える武闘家がいいと思いますよ。

 

 

タカタタン:とてもわかりやすい例えをありがとうございます(笑)お二人のTwitterアカウントを最後に用意してありますので、是非、人生や起業について質問などありましたらスダックスさんへ海外留学、海外就職に関しての質問がありましたらウエポンへ質問してみてください。

スダックスさんに関しては、この対談の最中に相互フォローをしていなくてもDMができる設定に変えてもらいました!!(拍手)

優しいスダックスさんいつもありがとうございます!写真はTechCrunchでご一緒させていただいた時のものです。

 

 

 

by
早稲田大学大学院卒の27歳。 Tokyo XR Startups、レオス・キャピタルワークスにおけるインターンを経て、早稲田起業家養成講座に触発されDARSと共にQ-SHOCKを開始。現在は、for Startups, Inc.でヒューマンキャピタリストとしても活躍中。趣味は読書とカフェ巡り。ビールが大好き。
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