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「弊社は5年分の経験値を1年で積むことができます」タビナカってどんなところ?

こんにちは。DARSです。今回のインタビュイーは、大手上場企業社員・起業・スタートアップを経てから、現在のお仕事をされています。優秀な人材が進路として選ぶであろうポジションを全て経験されている今野さんにしかお話しできないことや自社についてお話をたくさん頂きました。途中タビナカ社の広報犬の写真もあるので、是非最後までお読みください。

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プロフィール

 

今野珠優(Shu Konno)

28歳。学生時代に初めて自らビジネスの経験をする。新卒でHISに入社し半年間働いた後、株式会社trippiece(旅行キュレーションメディア「RETRIP運営」)に転職。その後、経営者の父の影響もあり、3ヶ月後に自身で教育ビジネスを起業。現在、株式会社タビナカ執行役員に就任。

大手とスタートアップの双方を経験したタビナカ女性役員の過去 

 

–学生の時にもビジネスをやっていたんですね。どのような経緯で始めたんですか?

2つの出来事がきっかけにあります。
1つ目は、大学3〜4年の時に当たり前のように就活をして、航空会社から内定をもらったんですね。そうすると後輩たちが群がってきました。全ての後輩を相手にするのは困難だったので、効率化するためにwebサービスを作りました。(今でいうnoteの学生特化版みたいなもの。単位が取りにくい授業や就活情報を有料で閲覧できました。)

今思うと当時から「人のニーズが集まる場所」に興味がありましたね。当時は1人のエンジニアがいて、その方がプロトタイプを作ってやっていましたね。早稲田・立教などの界隈で少しずつ使われました。

2つ目は、学生時代にどっぷりやっていた塾講師ですね。自分の授業で塾がいくら稼いでいるかって分かるじゃないですか。その時、価値を出せる場所を作れば、ビジネスになるなと思ってました。当時から商売気質ありましたね。

商売気質は今いる環境にもつながっていて、いくらで何を作って、いくらで売って、双方が豊かになるという思考をみんなが持っていますね。代表の三木も元々スマートフォンの代理店をやっていましたし、エンジニア・デザイナーとの会話の中でも、売上、粗利、売上原価というワードが当たり前に飛び交ったり・・タビナカの人って積み上げの商売感覚を持った人が多いんですよ。これって結構弊社の特徴だと思います。

 

–HISの時には商売っ気溢れる会話ってありましたか?

ないですね。私は六本木ヒルズに通って、法人営業や個人営業をしていました。

 

 

–就活の時って航空とか旅行とか「旅」に携わるものを中心に受けていたんですか?

「人の行動障壁を下げることをしたい」という軸で就活をしてました。学生時代にフィジーへ留学した経験があったんですが、その時に背中を押してくれたのが、とあるIT企業の人事の方なんです。留学したことで多くの価値観に触れたんですね。旅行も教育も事業ドメインが違うだけで人の行動障壁を下げるという意味では一緒だと考えています。

 

–留学で得たものはなんですか?

たくさんありますが、対話の中だけで知った気にならないようにと意識するようになりましたね。コミュニケーションの下に価値観やバックグラウンドだったりの前提条件があるじゃないですか。相手のお話をきちんと受容しようという心構えを学びました。

 

–HISはなぜ半年で辞めたんですか?

せっかく挑戦するならば早ければ早い方が良いと思ったので。挑戦できる、そんな環境の中にいれる時間ってそれ程長くないんです。かつ機会もそんなにないですよね。その環境が目の前にあるなら、絶対にやったほうがいい。私はちょうど大学卒業して間もなかったですし、後はちょうどtrippieceに8人目の社員として入れるタイミングだったので、これは移るしかないと、思いを決めました。

 

–挑戦できる環境だった、trippieceをやめた理由は?

自分で事業を興したいと思ったので。Trippieceには、2013年10月1日に入社し、1月31日に退社しました。その後、2014年1月に登記し、教育系の事業を始めました。その時代これは偶然なのですが、渋谷ヒカリエのMOVというコワーキングスペースで代表の三木とオフィスメイトだったんですね。お互いに旅行のことに詳しい人っていうのは認識してました。

 

–ところでタビナカってどんなサービスなんですか?

 

 

この「タビナカ」というサービスのきっかけは、今だから笑えますが、代表の三木がプーケットで盗賊に襲われて無一文になったんです(笑)三木は、高校卒業後すぐに起業し、タビナカは3社目の起業です。2社目を事業売却したタイミングで、お金ができたため、海外をふらついていた時期がありました。バンコクからプーケットへ移動する時にスーツケースもカバンも全て盗まれ、プーケットでのサバイバル生活が始まったそうです。

 

お金も無いし、じゃあ商売をしようと考え、プーケットの空港で日本人旅行者を法律の規制内で観光地に連れて行ってビジネスにしていたみたいです。日本人なので、観光客も安心し、ガイドブックに載っていないような穴場も教えてあげられたために、満足度が高かったみたいですね。

その時の経験が、今の「タビナカ」に繋がっています。地球上には素敵な場所があるのに、それらはまだ顕在化していない。おまけに日本人旅行者って外国語もなかなか話さない。だったら、タビナカで予約やガイドツアーもあるサービスを自分たちで創ろう、と。

 

 

「タビナカ」に関してお話させていただくと、ビジネス上の特徴がありまして。

1つ目は、予約からツアー実施まで垂直展開型だということです。

普通の予約サイトだと実際にツアー案内人は違う会社の人ですが、弊社の場合、海外にも会社を設立しており、現地の旅行者さんのお迎えは弊社社員やスタッフが行います。製造から販売までしている小売業のSPAモデルに近い形式です。

垂直展開型により、お客さんの声をダイレクトに聞けることも大きいですね。実際に、slack上ではヤギに噛まれたとかいう報告も上がって来たりします(笑)自社ですべてを賄うのは、リスクも大きく手間もかかりますが、性根と旅行体験に対する拘りある私たちだからこそやれていると思っています。三木も私もローカルに根差したビジネスが好きですしね。

2つ目は、旅行中のオンデマンド対応です。

つい先日『タビナカサポート』という予約代行サービスをリリースしました。着想から1週間以内にリリースしたのですが、連日申込が入り満足度も高いです。プロポーズのレストラン選びとか、1時間後にマッサージに行きたいとか。事業アイデアは非常にシンプルですが、使命感と誇りをもって、旅行者さんを本気で想ってやり切れる社員が何人もいるから成り立つのだと思います。

私たちのミッションは、「地球上の観光資源にアクセスする仕組みを作る」というものです。タビナカとは現地に着いてから現地を出るまでの時間を指します。私たちはその価値を最大化させたいと思っています。QOT(クオリティオブトラベリング)をあげようというのが我々の考えです。

 

–旅行者向けのハンズオン支援ってやつですね

最近はツアーよりもご自身で飛行機とホテルを予約する旅行が主流になってきているので、ニーズがどんどん増えて来ています。原体験から事業ができていると、迷った時に立ち返る場所があります。「結局旅行者ってなんで困ってるんだっけ?」というのも、うちはテクノロジーが弱めなので、だからこそ、立ち返る場所を大切にしています。

 

タビナカのメンバーは全員経営者!?優秀なメンバーが集まる理由

 

 

–元々会社やってた人がこぞってくるってすごいですね。皆どこに惹かれるんですか?

皆それなりに会社を営むことはできるんですよ。ただ、挑戦しようという気概にはなれず、身の丈に収まってる自分がいる。もちろんリスクもありますし。但し、弊社の三木はスケールが違うんです。1兆円の会社を作ると決めています。そういった気概に人が集まってくるのかなと。

また、私たちは「事業化集団」というバリューを大事にしています。一人一人が自立していて、自分が「良い」と思った事柄を適切に主張ができる。人数の少ないスタートアップは”個”の集合体が企業価値になると思うので、一社員あたりの個としての価値や想いを育てていくことには時間や予算を大袈裟にも割いています。

 

–実体験踏まえて、大手とスタートアップの違いやメリットデメリットってどうですか?

大手は純粋に恵まれてると思います。新卒など経験のない方でもきちんと活躍できるスキームがあります。大手の仕組みって本当に素晴らしいですよ。一方スタートアップの場合、そういったスキームを自分が創らなければならない。アウトプットしないといけない。100点満点のアウトプットでなくても良いんです。不確実性の高い環境ですから、スピードを重視した、60点のアウトプットで軌道修正をかけることが許されるのが、スタートアップですね。

 

起業経験者を惹きつける三木さんの魅力に迫ってみる

 

 

–三木さん、早速ですが起業に対する考え方を聞かせてください。

>三木:高いところまで行って戻ることはできる、と思っています。要は、自分たちで1兆円規模の企業を作れたら、それより小さいことって今後できるんです。だから、20代という若い年齢のうちに高いところまで行くだけ行きたい、そう考えていますね。一番高くまで登って、さあ次何しようと思った時に選択肢が増える状態を作っておきたいと思いました。

私の場合1,2年旅行をしていたので、家無しで生活しようとか、お金から解放されようとか、日本にも囚われずに生きよう等と思っていました。旅行だけしていても飽きますし、旅行だけでは得られない視点がたくさんあるので、ビジネスを通じて自分の見える世界を広げて行きたいと。

 

 

–Q-SHOCK恒例の質問です。同世代の方に伝えたいことはなんかありますか?

>今野:最近の自分は「背負っている」ということを感じます。昔は好き勝手に自分でビジネスを立ち上げ社会通念に囚われず好きに率直に動いていたのですが、今は社員や株主などステークホルダーの存在があります。正直、苦しい意思決定も沢山あります。背負ってるな、と実感します。

ただ、背負える時間と機会がある人ってなかなか居ないと思うんです。社会人経験が落ち着いてくると現状に満足したり守りに入られる人も多いと思うので、失うものがない時間を、大切にした方がいいと思います。そして、背負える人はどんどん背負った方が良い。

>三木:海外に住もうとか起業してみようとか「できない」って思いがちですけど、今できないことって実は結構少ないんです。なんでも「できる」と思って、まずやってみるべき。「No」と言うのを辞めるときめるのがいいと思います。

よく、やりたいことを書き出したりしますけど、やりたいことを消化して行くと、次にやりたいこともどんどん出てくるんですよ。だから、今やりたいことをドンドンやっていかないと勿体無いです。大体のことは、今でもできます。人生の長い期間をかけて100個やるとか結構ナンセンスだと思います。みんなやりたいことを大切にしているけど、大事にしなくていいというか(笑)どんどん消化していった方が良いのではと考えます。

DARS by
明治大学経営学部卒業後、2014年に大手人材系企業に入社し、転職サイトを中心とした中途採用領域のセールスを経験。 現在はフリーランスとして活動しており、早稲田大学起業家養成講座への潜入をキッカケにQ-SHOCKをタカタタンと立ち上げる。
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