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女性にしかないライフスタイルがあるからこそ逆算してキャリアを選んで欲しい キャリア美人ー廣岡絵美さんが語る

Q-SHOCKをご覧の皆さん、こんにちは、ROYです。女性の中には自分のライフイベントの中に出産を考えている方も多いと思います。ただ、それを考えてキャリアを選択できていない方もいらっしゃいます。今回はそんな女性ならではのライフスタイル、それに対して社会がどう考えているのか、女子学生に伝え、キャリア支援をされているキャリア美人の廣岡さんにお話を伺いました。

 

プロフィール

 

廣岡 絵美(Emi Hirooka)

大手航空会社勤務後、大手企業などの社員教育を全国で行い、それ以外に人事部立ち上げ、経営企画にも携わり、企業の組織変革を行ってきた経験をもつ。2014年に株式会社UA Links(現キャリア美人株式会社)を設立。「企業」「女子学生」双方の支援を行い、「女性」の採用と育成に特化したトータルサポート企業として全国の企業支援を行っている。社会で活躍したい女子学生と、女性の活躍を積極的に推進する企業が出会える、新しい形の就活マッチングサービス「就活美人」を運営する。

 

 

女子学生を支援し始めたのは自分の体験がきっかけ

ーもともと大手のANAに勤めていらっしゃいました。その後、起業されていますが起業された経緯を教えて下さい。

私は大手航空会社に入社して2ヶ月後に妊娠をしました。その時、悪阻が激しすぎて、全く働けませんでした。だから半年で退職しました。そこから23歳で子供を産み、2年間は専業主婦をやっていました。その後、キャリア復帰しようと就職活動した時に1社も受かりませんでした。

自分で受からない理由を分析すると、理由が大きく2つありました。

まず1つ目はキャリアとして自分は何ができるのか。私がそれまでマナー研修などしかやってきませんでした。だから事務できない、営業できない、企画できない、何もできない状態でした。そう考えると25歳までキャリアを積んできた人を欲する企業さんの気持ちが理解できてしまった。

あともう1つは子供。子供がいると例えば、子供が熱出したら休んだり、2人目できたらやめてしまったりする可能性がある。すると独身の25歳の方が採用したいというところに着地する意味を私はすごく納得してしまいました。そこに対して何も言い返すことができませんでした。

私はこれを学生の時に計算せずに就活していました。

女性は子供を産める唯一の存在だし、男性にはないものです。それをしっかり逆算してキャリアを進めた方が後々の人生において痛い目に合わないと感じました。自分が、転職できなかったり、社会の考え方を痛感したりしたからこそ、社会に出る前の女子学生に教えておきたい。そう思って就活塾を始めました。

 

ーだから女子学生に絞って支援されているんですね

出産という女性にしかないライフスタイルがあります。男性はなかなか奥さんが子どもを産んだだけでは「おめでとう」と言われるくらいでキャリアは止められない。

でも女性は妊娠すれば体調が崩れたり、出産すると子供は母親にくっついてきたりする。だから子ども産んだ後の働き方は絶対に変わる。ただ、それを社会はしっかり理解していない。

最近、変わり始めたとはいえ、実際そんなに変わっていない。だから、女性は子どもを産む可能性があるならば、子どもを産むまでにどんな力をつければ必要とされる人になるのか、自由な働き方ができるのか、しっかり逆算してキャリアを見ることが重要だということを女子学生に伝えたいです。

 

 

モヤモヤからビジネスモデル転換

 

ー就活塾をどうやってやりはじめましたか?

最初は家で就活塾をやっていました。当時リーマンショックの2年前、景気が悪く、50社受けて1社受かるぐらいでした。リーマンショックが起こってからは200社に1社になりました。そんな中、私は学生が希望する会社に確実に受からせていました。それによって学生がどんどん集まって、ずっと予約待ち。内定が出たらすぐ次が入っての繰り返しを30名クラスでやり続けていました。

 

ーそこからどのようにして今の就活美人ができあがりましたか?

就活塾をやっている時、モヤモヤする気持ちがずっとありました。何がモヤモヤするかというと、まず学生からお金を取ってやっていたところ。

あとは行きたいところに行かせることが正解なのかっていうところ。私は大手航空会社に入りたくて入ったけど長続きしなかった。入って妊娠してしまったから退職したっていう理由を言ったけれど、本当は入ったら価値観が全く合わなかった。だから辞めた。

自分が合うと思う会社と自分が本当に合う会社は違う可能性がある。学生の夢を叶えて希望の会社に入れることはありだと思います。でも、その先、長く幸せであって欲しい。長く活躍して、市場価値を上げて必要とされる人になって欲しい。

一方で、その会社入ったことにより辛くなっていますとか結局すぐ転職しましたとか辞めて専業主婦になりましたとかっていう子たちが年々増えていました。そこで大手がすべてなのかってところに疑問を持つようになりました。大手が悪いというより、ベンチャーが合う子もいるのではないか、本当はもっと合うところの本質を見てあげないと意味がないのではないかと考えていました。しかし、学生からお金をもらうとその子の希望を叶えることが仕事になるので余計にモヤモヤしていました。

そこで、学生からお金をもらわないビジネスモデルに変える。そうすれば、視野を広げてあげるってことができる。そして視野を広げると一気に自分に希望や可能性を感じて、いろいろ見始めて、ミスマッチなく本当の良い道に行けると信じて始まったのが就活美人です。

 

 

女性が辞める理由ー男性との価値観の違い

ー女性が社会で活躍する上で社会や会社にある問題点はどんなところですか?

3年以内に辞める子が多いです。理由はすごく簡単で男性です。トップ含め、企業の役員層、幹部、管理職は男性が多いです。その男性の価値観が女性を認めていない。これを女性は感じ取る力がある。だから男性が言葉では君が必要だよと言っていたとしても、必要だと思ってないなと女性は感じてしまいます。そもそも自分たちのことをどう思っているのかという部分で不満が出てきます。

総合職志向の子が一般職志向に変わるというニュースが先日流れていました。そうやって高学歴女子に限ってだいたい7割変わってしまう。

 

ー男性が価値観を認められない理由ってありますか?

これは本能的なものだと思います。女性は調和を求める人が多い。私の娘も子供の時、おままごとをよくしていました。お父さん、お母さん、お兄ちゃんと役割を決めて遊んだり、リカちゃん人形で家族を作って遊んだりしていました。この遊びは無意識に家族同士のコミュニケーションをやっています。つまり、仲良くしよう、調和をとろう、コミュニティを作ろう、みたいな遊びをずっとやっている。

一方、男の子は戦いごっこをして、「勝った」「負けた」とか言いながら遊んでいる。つまり上か下かを決めるような遊びをやっている。この違いはすごく大きくて、女はヨコ社会、男はタテ社会をまさに物語っている。そう考えると男はどうやって上に上がるか無意識に考えながら生きている。女はヨコのコミュニティをどう乱さず、コミュニケーションを取っていけるか、どう仲良く乱さずに関係を構築できるかと考えながら生きている。このインタビューみたいに、初対面で出会うと女性は、すぐに仲良くしようとする。もし男性だったら、まず名刺交換して、御社の年商はどれだけですか、従業員は何名様くらいですか?と言いながら上か下かを決めようとする。

上下を意識する、タテ社会で生きてきた男性はヨコ社会で生きている女性の価値観を理解できない。これが価値観を認められない原因だと思います。

 

国がやろうとしていることと現状とのギャップ

ー女性が会社で上の役職に上がって行けという法律ができましたね

女性はそこまで上の役職に上がることに興味ない。自分にとってやりがいのある、必要とされているポジションであればそれでいいのにと思っている。それにお給料がついてくればそれでいいのにという考えの人が多いのに、なぜか役職だけ上に上がれという法律ができてしまった。

また、役員に上がれと言われているのが35~40歳以降の人たちです。でも、今その年代の人たちって丁度産休にかかります。30歳くらいで結婚し、32歳くらいで子供産んで35歳までに産まないといけないから、ばたばたと2人目を産み、その子供たちが幼稚園から小学校に上がったくらいの状況です。だから彼女たちがフルタイムで働くのは難しい。

キャリア積んできた人は結婚が遅い。だから女性は本当にキャリアで上がろうとする時に丁度産休入ることが多い。だからその年代を役員に抜擢するという法律ではうまく行かないと思います。

2016年に法律ができた時には26万人その層の女性たちが足りないと言われていた。全く足りない。なんとかしようと眠っている主婦層の人たちに一生懸命働きかけている。ただ、彼女たちもビジネスを離れてブランクがあり過ぎて戻ってくるのが怖いと感じている。ビジネスから何年も離れていて、その間、社会はずっと進んでいて、社会から隔離されていて、急に戻った時、じゃあビジネスの第一線でやってくださいとなる。そこがうまくいかず、パートになる道を選ぶ人が多い。

ー女性と男性が社会でうまくやっていくための理想像みたいなものはありますか

正解は1つではないと思います。しかし、女性にただ上の役職に上がって欲しいという部分は違うと思います。。そして、男性が疲弊しながら、毎日残業だと言いながら、苦しみながらやっているポジションを女性はやりたいとは思いません。どれだけ良いお給料もらったところで自分の生き甲斐にならない、やりがいにならない、ただ苦しいだけの仕事を女性はやりたがりません。だから全く違うポジションを渡した方が早いのにと思います。女性に向いているポジション、男性に向いているポジションってあると思います。それが全く反映されないまま、ただ役員になってもらうことが目的になっているのでもったいないなと思います。

 

 

女性が活躍するようになれば、男性は二極化する

ー男性に向いているポジション、女性に向いているポジションってありますか?

例えば本当にわかりやすい例でいうと力仕事は男性の方が圧倒的に向いている。あとは強い野望や目指すところがあってそれに向かって逆算しながら仕事をすることが得意な人は男性が多いです。

女性は現実主義な人が多いです。現実を見るのが得意で、目先のことにも気が利く。だから接客業などは女性が多かったりする。ただ、将来10年後を見ましょう、20年後見ましょう、その目標に向かって逆算して、どのように設計を立てますというのは得意ではない女性の方が多いです。残念だけどビジネスでは先の目標を大きく立てて、中目標、小目標と逆算して目標を立てながら最終目標に向かっていきます。それをやるポジションにただただ女性を入れるのは違うと思います。大きい目標があって、その目先のところ、現実のところをしっかりきっちり責任をもって回すことが得意なのは女性だと思います。

女性は女性の得意な分野で上に上がって欲しいです。例えばマーケティング。いろいろ細々とした計算や分析はもちろん頭を使います。現状を見て、要素を組み立ててやっていくことは得意だと思います。一番不得意なのは企画だったりします。企画は目標設定から降りて、0→1をやらなければならず、女性の一番苦手な分野です。アイデアベースでこれが良さそう、面白そうだけで考えることを企画だと思い込む学生も多いけれど、それ企画ではない。5年後、3年後、1年後でちゃんと売上目標立て、そこに向かって走るためにどんな戦略、どんな手法でやっていくかを組み立てることが企画です。これは男脳の方が強いです。

最近メンズエステ、メンズ脱毛、メンズメイク用品などが増えてきて、男がちょっと女に寄っている気がする。逆に女も男化しているところもあるからどこかで逆転現象が起きるかもしれないっていう期待はしています。(笑)

 

 

ー今後、能力的に女性の方が優れている部分が多くなると思いますがそういった時に男性はどうなっていくと思いますか?

二極化が進むと思います。どこから見ても男性で女性より圧倒的に力がある人がいます。残念だけど女性の方が、力はない。でも、何があるかっていうと強さがあると思います。

私はシングルマザーですが、子供が産まれると自分の中にかなり強い軸みたいなものが出来上がりました。子供を守るという気持ち。男は女を守ると言うけれど、それとはまた違う感覚です。子供を一人養うという部分に女性は本能をすごく出してくる。この本能をもともと持っている女性だからこそ、子供を産まなかったとしても実はかなり強い。

ただ、今まで社会を作ってきたのは男性です。じゃあ今まで何が足りなくて女性はビジネスで出てこなかったのかと考えると、引っ張る力だと思います。これは男性が持っている1番の力。本当にリーダーシップ力のある人はソフトバンクの孫さんみたいに何万人も引き連れている。あの力は女性にはないと思います。

女性でいうと南場智子さんくらいしか思い浮かばない。南場さんでも右腕の男性がついている。そう考えるとやっぱり女だけではなかなかそこまでいかない。これを私は今まで生きてきて経験上感じるので、男も女も巻き込むのは男性だなと思います。影響力のある人は周りを一気に巻き込む。あの力は男にしかない、正直思っています。そういう男性たちは今後も活躍していく。

二極化していく中で危機感を持たずなにもしなければ、人生どうやって生きていくかはもう見えていると思います。でも焦って何かしら危機感を持って、女性に負けたくないと思い、より登っていく男性が増えれば、絶対社会は伸びる。そうすればもっとすごい人が出てくると思います。

男は上に立ちたがる生き物だから、その本能さえ残っている人であれば、より日本が伸びると思います。一方で戦闘能力のない人たちは落ちていくと思います。

ROYくんはどっちだろう。

どっちでしょうね(笑)

 

 

女性だからこそ逆算してキャリアを選んで欲しい

ー女子学生に向けてメッセージをお願いします。

就活美人の女子学生にはいつも言っていることですが、自分の可能性が無限だってことを早く気付いて欲しい。就活でいうと、社会に出る前にいろんな人生の選択ができる状況の中で「私には無理だ」、「私はこれぐらいでいいや」、「どうせ私の人生こうだから」と思い込んでいる子たちが本当に多いです。だから一般職志向がまだまだ9割方いる。就活生が20万人いる中で19万人が一般職志向です。この層がもっと社会を変えていきたいと動いて行けば、もっともっと社会が、女性が過ごしやすい方、生きやすい方に社会は変わっていくと思います。

もちろん自分自身に自信を無くしている子や、バイタリティーの少ない子もいるので、その子たちは社会が受け入れていくべきだと思っています。ただ、活躍したい子にはもっと活躍できる環境を作らなければいけない。私たちは活躍したい女性たちが活躍できるように教育を作り、プラットフォームを用意することをやっていきます。

だから、女子学生に伝えたいことは、まずは飛び込んできて欲しい。私にはハードル高いとは思って欲しくない。

今は総合職でバリバリ働きたくて、男よりも稼ぎたいっていう層の子しか来ていない。だから1万人くらいしか来ない。でも1万人では世界変えられない。

一方で、専業主婦になって結婚したら子供産んでゆっくりしたいと考えている女性が多いというのも事実です。

これは私が失敗したから言えることですが、人生どうなるかわからない。私は離婚するために結婚したわけではありません。旦那が急に事故した時があって、働けなくなった時もあった。その時に一番危機感を持った。それこそ本当にどうやってお金を生み出せばいいのかわからなかった。ただ、子どもがいる以上、自分が稼いでしっかりと立って行かないといけないと感じました。

だから自立する力はつけておいて損はないということをすごく言いたい。その部分も含め、逆算してキャリアを選んで欲しいと思います。

 

ー最後に、社会に対して伝えたいことをお願いします。

この前、世界で日本は女性の地位がほぼ最下位というニュースで流れていました。

女性が子供を産まなければ日本という国は潰れます。しかし社会は、女性に働いてくださいと言いながら、女性に子供を産んでもらわなければという矛盾を言っている。社会がそれをできる環境を作り、それを男性たちが当たり前のように受け入れる。それをしなければ女性は子供を産まなくなると思います。つまり、日本は潰れる。これをわかっていない方がかなり多いと思います。

異国から人を入れないとダメだという状況なってきているけれど、私は日本の力を最後まで信じたいと思うので、出産も仕事もバリバリ両方頑張りたいなって思うような女性の活力を作っていきます。でもそれは社会からの協力なしではできません。

日本はこれだけ人口が減っている中で、女性、シニア、外国人を活用すると言っているけれど、一番戦力になるのは女性だと思います。女性にもっと活躍してもらうことを考えるのであれば、もっと女性の立場に立った法律を作った方がいいと思います。また、できた法律によって企業が動くのであればなにも意味がない。自主的にどれだけ社会が巻き込んで考えていけるかが重要です。

法律を作ればいい、女性役員を作ればいい、保育所作ればいいではなく、もっともっと根底の部分を見て欲しいです。

 

 

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早稲田大学の基幹理工学部3年生 現在Q-SHOCKのSHOCKERとして活動中。また学生就活コミュニティを友達と立ち上げ運営中。 趣味はサイクリングと読書
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