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「幸せが続く結婚をすべての人に」エン婚活エージェント社長の間宮さんが思い描く未来

 

Q-SHOCKをご覧の皆さんこんにちは、豪Uです。

皆さんは恋人との出会い方についてどれくらいこだわりをもっていますか?インターネットそしてスマートフォンが普及している現在では、マッチングアプリや婚活サービスなどこれまでになかった出会い方が多く普及しています。しかし多くの人は自然な出会い方をしたいと考え、これらのサービスに対して消極的な人が多いという現実があります。

 

そこで今回は、エン婚活エージェント株式会社の代表取締役である間宮亮太さんにインタビューをさせていただきました。晩婚化や少子化が深刻な社会問題になっている日本において、エン婚活エージェントの存在意義についてお話ししていただきました。

 

プロフィール

間宮 亮太 (Ryota Mamiya)

2009年にエン・ジャパン株式会社に新卒入社。2年目からは転職サイト「エン転職」を扱う中途求人メディア事業部へ異動。2012年にはチームリーダーとなり、マネジメントにも挑戦。その後、新規事業として立ち上げ段階だった人材紹介事業部へ異動。2014年には、最年少(当時)でディビジョンマネージャーを任される。2015年に新規事業開発室へ異動し翌年、エン婚活エージェント株式会社を設立し代表取締役に就任。

 

 

 

原体験に基づく、事業やサービスによって人を幸せにしたいという思い

 

 

ーエン婚活エージェントを始めるに至った経緯を教えてください

 今の事業のきっかけになる原体験のところからお話をすると、私はいわゆる普通の家庭に生まれました。家族みんな楽しくやっていて小学校の時は目立ちたがりやなタイプで、手を上げずに発言したりする、ちょっとヤンチャなタイプの小学生でした。

そんなキャラもあり楽しい生活を送っていたのですが、小学校4年生のときに、ある朝起きたら家族の思い出の品や父親が作ってくれたもの、和室に飾ってある掛け軸がぼろぼろになって捨ててあるような状態でした。それを見て、なんか今日の家はおかしいと異変を感じました。

 

その後、両親の喧嘩が毎日のように続き、軽い家庭崩壊のような状態でした。父親が仕事から帰ってくると母親と喧嘩が勃発するのでいそいそと二階の自分の部屋に避難するような生活が始まりました。大学生くらいまでこの環境が続いていて、家に帰ったら結構気を使うような生活をしていました。

なぜ、うちの両親はこんなに仲が悪いのかと思ったり、たまに友達の家とかに遊びに行くと友人家族は仲良くて羨ましいなと思っていました。そんななか自分の両親がもっと仲良くしてもらうにはどうしたらいいかということを、小学生の頃から考えていたというのがありました。

 

 ー小学生の頃に、そのような体験をされていたのですね

 そういった体験と向き合いながら生きてきて、思春期の時は自分の家庭のことを人に話すのは難しいし、恥ずかしいと思いコンプレックスを感じで生きてきました。その中でどうしたら結婚生活がうまくいくのか考えて、私の中にはずっと家庭の問題というのが引っかかっていました。家に帰りたくない気持ちが中学2年生のときに芽生え、道を外しそうになりましたが、周りの友達に支えられて、大きく道を外さずに受験勉強もして進学校に進学しました。

中学生の時の経験があったので高校生の時に、人が道を踏み外しそうになったときに、道を踏み外しそうな人を更生させてあげたいと思い教師になりたいという思いで大学に進学しました。

 

そんなある時、ベンチャー企業でアルバイトをしている先輩に誘われて、私も働くことになったのですが、働いている中で人の人生を変えるには教育というやり方もあるがそれはあくまで手段・手法である。教育だけでなく事業やサービスによって人を幸せにしたり、人を変えることもできるということを知りました。

先輩や経営者を見ていく中で、大学3年生の時に新しい価値を自分で想像することに興味を持ち始めました。自分がやりたいと思ったときにできる力を身につけようと思いエン・ジャパンに入社を決めました。

 

入社した2009年はリーマンショック直後。入社当初私は求人広告の営業をしていたのですが、全然企業が採用をしていないんです。なので結果が出なくてかなり苦しいときを過ごしていましたが、どうやったら成果が出るのかということを常に考えていました。

1年目の後半くらいから成果が出るようになり、同期の中でも最短でチームリーダーになったり、全社の中でも当時最年少でディビジョンマネージャーという役職に、最速で就きました。結構やりたいことをやって重要なポジションを任されて、社内で認められて評価されることが楽しくて仕事をしていました。

 

 

順風満帆な会社員生活を送っていた中、どのような経緯でご自身で事業を始めたのですか?

 自分の裁量で仕事をやりたいという思いがあり、これまでは1年目の後半から順調に来ていたという感じがあると思うのですが、2014年にディビジョンマネージャーという形に最年少でなり東京に来たときに、組織がうまくいかず一年で部署を解散するという挫折を経験しました。

 

今思えば自分の実力不足なのですが、自分の意思ではなくあくまで中間管理職なので、言われたことを現場に浸透させてやる、自分の中で納得がいかなくても部門全体の戦略や方向性として決まったことはやらなくてはなりませんでした。自分の信念や志を持って事業を形にしていくということを元々やりたかたったのに、今とのギャップがあることに気がつきました。

 

部署が解散するという挫折を機に、自分はどうしたいのかと改めて振り返り、立ち止まるいい機会になりました。一度立ち止まった時に、本当に自分が人生をかけてチャレンジしたいことをやりたいと思ったのと、ちょうど子供が生まれたタイミングで、もっと自分のやりたいことにチャレンジしていてイキイキしているかっこいい父親の姿を見せたいと思いました。

 

 

 

結婚後も幸せが続くかは結婚前が肝心である

 

 

ー挫折がターニングポイントになったのですね。

 何をやるかと考えたときに、話が戻るのですが小学校4年生の時に原体験があり私はずっと家族のことで悩んで生きてきました。そんな自分と同じような葛藤を抱えている人は世の中にたくさんいると思っていて、自分が原体験として感じたことを事業として形にして、世の中の課題を解決したいと思いました。

 

事業をつくっていくなかで、いきなり婚活をやるということは考えていませんでした。私の中では今の会社のビジョンになっている「幸せが続く結婚をすべての人に」という自分の原体験に基づいた、結婚後の夫婦がどうやったらうまくいくのかということを解決しようと思っていました。結婚した夫婦でうまくいっている人、うまくいっていない人に分けて100人くらいにインタビューをして話を聞いていました。

 

 ーインタビューからどのようなことがわかったのですか?

 インタビューの結果として、実は結婚後にうまくいくかどうかは結婚前のマッチングが重要だということが見えてきました。そこから婚活領域で事業を作り、結婚後も幸せが続くサービスを作っていくことになりました。

 

その後、マーケットをいろいろ調査した時に1番真剣に結婚を考えている人が使うのが結婚相談所ということが分かりました。結婚相談所は店舗型のビジネスで江戸時代からある古いビジネスなのですが、この領域がすごく課題が多くサービスとして難しいと思うような領域でした。

 

業界の言葉で、恥ずかしい怪しい高いというHATという課題があるということを言われるのですが、実際に業界を見ていく中で感じました。であれば、まずは真剣に結婚をしたいと考えている人たちに対して、本当に安心して使ってもらえるようなサービスを作っていくこと。結婚相談所の業界に破壊的イノベーションを起こしたいという想いで婚活エージェントといった形で事業をやることを決めました。

 

 

 

エン婚活エージェントが提供するソリューション

 

 

ー結婚相談所やマッチングアプリなどいろいろとある中で、間宮さんの思うエン婚活エージェントの魅力や特徴について教えてください

 それでいうとマッチングアプリと結婚相談所は全く別物なのでそれぞれで違いをお伝えします。

まずは結婚相談所について。結婚相談所というのはいわゆる店舗があってそこにカウンセラーがいてサポートするというビジネスなのですが日本の市場規模としては結婚相談所は大きく、500億円ほどあるんです。

結婚相談所という店舗型サービスの部分においては、圧倒的な低価格で良質なサービスを提供しているというのが明確な違いです。これが実際にどれくらい低価格かと言うと他者の10分の1くらいの入会金で入会できたりなどコストの部分が全然違います。

 

また、安いからサービスのレベルが低いかというとそうではなく、料金は安いのですがサービスは他者と引けを取らないような実績が出せるサービスになっています。成婚率という成婚に至る確率のような指標が一部業界内にはあるのですが、業界No.1のパートナーエージェントという会社が28%であるのに対し、私たちは料金は圧倒的に安いのですが22%という数字を出していて、No. 1にも近づいているような状況にあります。そのため料金は安いのですが、他者と変わらないクオリティを提供しているというのが大きな特徴ですね。

 

 

ー値段を安くできているというのはどういったところからきているのですか?

 これはとてもシンプルなのですが、オンライン化をしてテクノロジーで解決しているということです。いままでは結婚相談所は店舗で人が人のサポートをするというとてもアナログな業界でした。

 

そこに対して私たちはどういう事業をやろうかと考えたときに、これはある意味チャンスだと思いました。非常に効率が悪くアナログなのでイノベーションの余白が大きいと捉えました。そこに対してすごくシンプルなのですがオンライン化してテクノロジーを使ってお客様のサポートをすれば、満足度は上がり成果も出せて料金を抑えられるのではないかということで、オンライン婚活エージェントというモデルに行き着きました。これは私がすごいという話では全然なくて、全ての業界も同じようなイノベーションが起きているんです。

こういった同じイノベーションを横展開したときに結婚相談所という領域は割と簡単にイノベーションが起こせそうだなということでこのモデルにしたというのが背景にあります。

 

 ーマッチングアプリとの違いについてはどうですか?

 マッチングアプリとの違いは、値段はマッチングアプリに比べると圧倒的に高いんです。そんななか値段が高いからということもあるのですが、データベースの質は大きく違います。

我々のサービスを利用してくださる方のほとんどは結婚を真剣に考えている人です。マッチングアプリは学生の方も使いますし、「とりあえず彼氏・彼女が欲しい」といった人も多くいます。なので結婚したい人がいきなりマッチングアプリを使うと大抵は結婚したいと思える人に出会えないという課題が生まれます。

そのためマッチングアプリから我々のサービスへ乗り換える方はものすごく多いです。我々のサービスは会員クオリティが違うということですね。

 

もう1つはお客様の婚活をサポートする機能が充実しているということです。マッチングアプリは基本的には自力でやるというサービスなので、サポートは基本ありません。しかし我々は1人1人のお客様に専任のコンシェルジュがつき、お客様がいい人と出会って結婚に繋がるようにサポートすることを売りにしています。サポートがあり結婚を真剣に考えている人と出会えるプラットフォームなので結果的に成婚というものに繋がる可能性がマッチングアプリより高いというのが大きな違いです。

 

 ー確かに学生でマッチングアプリを使っている人は結婚まで考えていない人がほとんどですね笑笑。

 なので私たちの婚活エージェントという事業は真剣な出会いの当たり前の手段になっていくべきサービスだと確信して事業を進めています。

 

 

 

婚活においてエージェントを使う世の中を当たり前に

 

 

ー婚活や結婚相談所などのワードを聞くと、結婚をしたいと考えていても抵抗を感じる人であったり、登録をするまでに踏み出す勇気がなかったりなど、葛藤する部分があると思います。そういった遠慮しがちな人に対してはどのようなアプローチをしていますか?

 まず、いまの状況としては約90%の人がそういう状況だと私たちは考えています。なので日本のほとんどの結婚適齢期である人は我々のサービスを使わないため非常にマイナーな領域です。

 

ではなぜ使わないかというと言ってくださった通りで、抵抗があるからです。抵抗があるというのは恥ずかしいとか人に言えないとか、自然な出会いをしたいなど理由はいろいろあります。冷静に考えると自然な出会いというものは学校と職場以外にほぼないんです。合コンなんて自然じゃないじゃないですか笑。しかし合コンはいいけど結婚相談所はダメだ、といった謎の雰囲気があるじゃないですか。

 

 ー確かに合コンは自然な出会い方とは言えないかもしれません笑。

 私たちのような結婚相談所や婚活エージェントも友人じゃない人に紹介してもらうということにはなりますが、紹介で付き合うのと一緒だから合コンと変わらないんです。しかし、抵抗があるという事実は受け止めています。私たちを含め業界全体として、結婚相談所や婚活エージェントを「結婚したいと考えた人にとって当たり前の手段にすること」が必要だと考えています。

 

では、そういう人にどうやってアプローチするかというと、観点は2つあります。

1つはビジネス的な話でいうとマーケティング上は積極的にアプローチしません。抵抗がある人に広告を出しても入会しません。なのでマーケティング上はアプローチしないとまでは言わないですが、積極的なアプローチはしません。むしろ興味を持って婚活エージェント使ってみようと思った人に対していかにリーチするかということの方がマーケティング上は重要になります。

 

もう1つ大事な観点は、それだけの顕在顧客だけを取りに行っていてはマーケットは伸びていきません。そのため一方でテーマになっている抵抗がある人、この方たちにどのように使ってもらうかというアプローチも考えることが当然の流れとしてあります。

 

私たちがやるべきことは、先ほどもお伝えしたように婚活におけるエージェントを使うということをもっと当たり前の文化にしていくということが重要なテーマです。どういうメッセージを発信していくかというと、「みんな使っている」や「むしろ仕事ができる人ほど合理性を求めているから使っている」といったことです。結婚相手を探すのを自分で合コンをたくさん組んだり自力で探すよりも、エージェントに紹介してもらう方がクールでかっこいいといった文化や風潮をつくりたいという思いを持っています。

 

 

 

好循環を生み出す、ファミリーエンゲージメントプラットフォーム構想とは

 

 

ーいまエン婚活エージェントを事業としてやられているなかで、これから先の目標など教えてください。

 まずはエン婚活エージェントという事業に関しては業界No.1の婚活エージェント事業に成長させるという目標があります。業界No.1というのは結婚相談所領域でいうと目安は売り上げ50億円くらいです。最速でここまで成長するために何をすべきかを、常に考えています。

また、私たちのコーポレートミッションとしては結婚成功(結婚成立+結婚後の幸せ)を実現するインフラになることなので、まずは結婚成立という部分において、日本における真剣に結婚をしたいと考えた時には婚活エージェントを使う、という立ち位置になるまで事業を成長させることです。

 

もう1つは結婚後の幸せの領域です。これはいま新規事業開発中で、インタビューなどをしている段階ですが、ファミリーエンゲージメントプラットフォーム構想というものを考えています。簡単に言うと家族が導入するインフラのようなサービスを作りたいと思っています。理想は結婚をしたらみんなこのアプリが入っている感じです。アプリを見てスケジュール管理をしてコミュニケーションもとる、写真の共有もするし、日常の買い物をアプリからするかもしれません。

 

私たちの新しい事業の方向性として家族の情報が全て集約されているような、インフラになるプラットフォームを作りたいと考えています。ツールを使って家事の効率的な分担やアウトソーシングなどもできるようにして、日常的の家族におけるコミュニケーションをAIが学習して、もっとこういうコミュニケーションを取った方がうまくいくといったアドバイスを行うようなことも考えています。

 

 ーまさにテクノロジーによるイノベーションですね!

 しかし、これはここで終わる話ではなく当然ビジネスなので、マネタイズしなければなりません。インフラになったとしてスケジュールなどを登録しているとします。例えば「今週末は車の試乗に行く」とスケジュールに入っていたら車の広告を配信したり、「トイレットペーパーがなくなったから買っといて」となったら、日用品の購入がアプリから気軽にできたりするようにします。

 

そういったインフラになることで家族の情報を蓄積します。蓄積した情報や学習した情報を、うまくいっている家族のコミュニケーションパターンを知ることで、うまくいく夫婦の組み合わせなどが分かります。

 

蓄積したデータをマッチングのアルゴリズムに反映して、結婚後にうまくいく可能性の高いマッチングを実現する婚活エージェントプラットフォームに変わっていくんです。

それが円滑に回り、「結婚を生む→結婚した人たちを追いかける→最適なマッチングアルゴリズムを反映させる→また新しい結婚を生む」という循環を生みます。これが私が考えている、ファミリーエンゲージメントプラットフォーム構想です。

それによって結婚をして、うまくいかなくて悩んでいる人が減っていき、夫婦の幸せが続いていくようなことが当たり前になっていけば、みんな幸せになります。これが少し遠いですが結果的に少子化対策にも繋がります。結婚してから夫婦がより協力して絆を深めて結束する。お互いのプライベートや仕事が充実することで労働生産性が上がり、労働人口減少の対策にも繋がるという未来を作りたいと思っています。

 

by
法政大学キャリアデザイン学部2年 現在Q-SHOCKのSHOCKERとして活動。 趣味はドライブとプロ野球観戦。
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